怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

喪失

椿屋四重奏」「深紅なる肖像」この2枚のアルバムを聞いて、衝撃を受けた。ロックであり、歌であり、日本であり、メロディーと独特の節回しを重いリズムセクションが支えている、ほかに類のないバンドを発見したと思った。
続く「薔薇とダイヤモンド」では良い曲もあったもののいまひとつの出来で、続く「東京シティラプソディ」は椿屋らしさのない駄作だと思った。椿屋にイェイェイイェイなんていう陳腐なロックフォーマットは求めてないのに、何やってるんだと思った。路線変更か、才能の枯渇か、はたまたレコード会社の余計なお世話か。
そして聴かなくなった。
昨年終り頃、ふと耳にした新曲「マテリアル」は素晴らしかった。これこそが椿屋四重奏だという曲だった。椿屋四重奏が帰ってきたと思った。
今日、椿屋四重奏は解散した。「マテリアル」は何だったのだろうか。最後に一瞬の輝きを見せて消えるのはいかにも椿屋らしいが、いまだフォロアーの出ない孤高の存在だっただけに、惜しまれてならない。
DVD見ててもわかるように中田くんのワンマンバンドのきらいはあったから、中田くんが音楽活動をつづけてゆく限り、椿屋のような曲は聴けるかもしれない。
でも、椿屋四重奏はもういない。