怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝から国立国際美術館に出かけ、コレクションを見る。人はあまりいないので、わりにゆっくり見られる。作品を見ただけで作者のわかるものも増え、なんとなく自分が成長したような気がする。近年の収蔵品を中心にしていて、初公開が多いそうだが、そうはいっても見たことのあるものもちらほらあり、そういうものはさすがに良い。良かったのは塩田千春「絵になること」「トラウマ/日常」、東松照明の4作品、ヴィック・ムニーズ、松江泰治、あたりか。マン・レイより満足度は高かった。また見にこようかな。
向いの中之島食堂で昼食。100円おかずとごはんだけにしたので450円。安くあがった。
淀屋橋から出町柳に向かう。京大近くの安岡書店と井上書店という古本屋を巡る。特に安岡書店は、いかにも昔ながらの古本屋で、なんとなく安心する。最近は大学の近くに古本屋がないところも多く、あってもマンガ中心だったりとがっかりさせられるのだが、さすがは京大だ。九大の周辺も古本屋はずいぶん減っただろうと思うけど、なんとかがんばってほしい。井上書店でチェーホフ「喜び・仮面」100円。
2時前くらいになったので、メトロ20周年成人式のため西部講堂に向かう。スタッフがかなり多く、飾り付けが祭の雰囲気を出していていい感じ。久しぶりの西部講堂は、サークル棟の増築で広場が狭苦しくなってたり、前使ってた、汚い分ちょっと好感のもてるトイレが閉鎖されていたりと時代の流れを感じたけど、でもこういうところがなんとか残ってるのはうれしい。
最初はHALFBY。悪くはないが特にいいとも思わず、まあオープニングにはいい感じか。2番目がNabowa。ベース音が変な響きになっているのが気になるのと、グルーブもあまりよくない。前見たときのいい感じとはだいぶ落差があり、これならROVO聞いてる方がいいよなあ、と思ってしまう。今日も良かったらCD買う気だったけど、中止。
3番目がgroup_inou。MCにイマイのメトロ愛が感じられて、意外なほどフレンドリー。渋滞でいらいらしてたはずなのに、ライブもすごくいい感じで、前回のKBSホールが嘘のよう。4番目がBird。こういう上手い女性シンガーは僕が一番苦手にしているところで、いつも上手いのは認めつつ退屈してしまうのだが、Birdは違った。歌にぐんぐん引き込まれる。伴奏の二人(ケンタさんと樋口さん)もいい演奏で、正直期待してなかっただけにうれしい誤算だった。
外でジャージーチキンサンドとビール。サンドは、パンが冷え切ってるのが残念。ちょっとでも温めてくれてたら格段においしかったと思う。
5番目がDJ KENTAROU。あの音をどこまでステージで作ってるのかよくわからないが、そういうパフォーマンスも含めてDJなんだろうし、評価されるのはよくわかる。でも、流れが割と平板で、だんだん飽きてくるのも確か。クラブのすみっこでやってたらすごいと思うだろうが、大きなステージで注目を集めながら50分というのはちょっと違うと思った。
転換が45分もあるからなにか食べるつもりだったけれど、あんまりおなかすいてないし、みんなステージ前で場所取りをはじめたので僕も参加。音楽を聞いてたら意外と退屈せずにエゴ・ラッピンが始まった。残念なのは、耳がそろそろやられ始めたのかそれともステージ前あたりは音が悪いのか、いい音で聴けなかったこと。group_inouに引き続いて大暴れしたりして楽しかったんだけど、次の機会は少し後ろの方から良い音で聴きながら体を揺らして楽しみたいなと思った。最前列あたりのモッシュもいいし、よっちゃんにタッチしてもらえたのもうれしかったけど、エゴ・ラッピンはいい音で聴きたい。タッチした手を握って離さないおばちゃんとか、どういう流れなのかよっちゃんが客に引っ張られる感じで客席に落ちそうになったりとか(そのあと睨みつけて殴るまねをしていた。当然)、嫌なものも見てしまうし。
最後、オーナーのニックさんが出て来て挨拶。いいイベントだった。メトロ、愛されてるなあ。しっかしくたくたで、オールナイトイベントのチケット買わなくて良かったと心底思った。
出町柳から淀屋橋に着き、さて地下鉄と思ったところで定期券がないことに気づく。ポケットに入れといたらまずいと思いつつ、そのままで暴れちゃったんだよな。いやそれよりカメラを出し入れするときに落としたのか。京阪の落し物では出て来てないらしく、楽しい気分は一気にブルーに変わり、とぼとぼと家に帰る。念のため、メトロにメールしてみたら、即返ってきて、「預かってます」だって!よかったー!ありがとうメトロ、やっぱりいいイベントだ。ほんとありがとう。明日取りに行くけど、なんかお礼しないと。何度も定期をなくす俺は馬鹿だけど、そんな馬鹿の面倒を見てくれるメトロ、ほんとありがとう。