怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

朝起きて駅でなんとか切符を買って、いざ乗ろうと思ったら表示がない。どうやらストはまだ続いていて、運休になったようだ。どうしたらいいのか、と思うがどうしようもない。とりあえず切符を払い戻しし、金をおろしてタクシーに乗る。運ちゃんはオートリーブなんて聞いたこともないらしく、つづりを見せてカーナビに入力して出発。リヨン市街から自動車道に乗り、130kmとかでとばす。行っても行っても着かない。70ユーロとかで行けるかと思っていた考えが甘すぎたらしく、しかもそのうち高速に入ってしまった。高速料金は結局2.7ユーロだったのでよかったが、高速を降りて田舎道に入って90kmとかで飛ばしても着かない。たまにオートリーブの標識が見えたりするから通り過ぎてはいないのだろうが、不安はつのる。メーターはどんどん上がってゆく。集落みたいなところに入ったからやっと着いたかと思ったらそこを抜けて山を登ってゆく。さすがに運転手に声をかけるが、まだらしい。メーターは所持金に近づいてゆく。やばい、と思ったころにようやくオートリーブ到着。村のどのあたりかはわからないが、金銭的にそこで止めてもらった。高速料金を含めて128ユーロの請求。少しチップも入れてるようだが当然か。別れ際に「Von Voyage」と声をかけたら苦笑していた。
見当はつかないが中心部っぽいところに進んでいくと、どうやら正解らしく理想宮の看板を発見。さらに銀行も発見。60ユーロおろしてほっとする。寒い。一番温かい恰好をしてカイロを入れてるからいいが、それでも寒い。ただ、寒すぎるせいか温かい恰好のせいか、風邪は少しましになった気がする。
中心部まで行って、お墓に向かう。途中の分岐でとまどうが、何もない以上道なりなんだろうと思い、ずっとすすむ。不安だ。ようやく建物の向こうに発見して、安心。長かった。
お墓をゆっくり見学。駅で買ったパンをひとつ食べ、少し落ち着く。時間を見てお墓を出て、来た道を戻り、理想宮に向かう。途中バス停も確認。バスが停まっているが、始発でもないのになぜだろう。バスもストでなければいいが。
理想宮に時間ぴったりに着いて、シャッターが上がって入場。日本語のパンフレットをもらう。寒いが、苦労した甲斐があった。じっくり見て、写真を撮る。ほかのお客さんもやってくるが、そう多くもなく、別に苦にならない。3度写真を撮ってもらう。一人で来ているのは僕だけのようだ。そりゃあみんな車だし。11時過ぎまでいて、帰りに売店で小さなポスターを2つ買い、バス停を再確認。バスはまだ停まってる。少し時間があるので散策して郵便局を発見、そういえば妻に絵葉書を出そうと思っていたんだった。どうしよう、と思ったが、迷った挙句に出すことを決断、走って絵葉書を買いに行き、走って郵便局に戻る。カウンターで急いで住所や文章を書く。挨拶もそこそこ。覚えていたら、ちゃんと絵葉書を買っておいて余裕で書けたのに。書き上がって兄ちゃんに渡して、バス停に戻ったのが定刻5分前。バスはいない。定刻を5分過ぎてもバスは来ない。いいかげんなフランス人がとっくに発車してしまったんではないかと不安になったころにやってきた。ほっ。運転手は優しげなおばちゃんで、2ユーロ渡して乗り込んだ。乗客は僕だけ。途中でおばあちゃんが乗ってきただけ。サンバリの駅に着いたのが時刻表通り。駅にはこう行け、と丁寧に教えてくれた。ありがとう。
駅に行ってみると、次の電車は運休でその次も運休。4時間後に乗れるらしい。フランス人、死ね。もうタクシーに乗る金銭的余裕はなく、とりあえず食事することにする。駅の南にホテルとレストランがあるがパスして町のほうへ歩いてみる。数軒カフェなどがある、さびれた町だ。ユニバースというレストランが安そうなので入ってみる。言葉は通じないながらもなんとか注文する。うまい。量多い。調子に乗ってワインも注文。会計の時思った金額と違ってちょい戸惑ったが、注文の仕方が悪かったとあきらめた。ほろ酔いで駅に戻る道でもう一度お金をおろして、駅にいって再確認するとやっぱりそういうスケジュールらしい。仕方なく待合室で時間をつぶし、電車でリヨンに戻る。もう夕方だが、旧市街に出かけてケーブルカーに乗ったり大聖堂で説法らしいものを聞いたり、町をぶらついたりする。店も閉まり、2時間券のぎりぎりまで楽しんで地下鉄でホテルに戻る。途中乗り換え駅で検札に遭遇。2時間超えてるかと思いびくびくするが、ぎりぎりで大丈夫だったようだ。よかった。今日もQuickにしようかと思ったが、同じショッピングセンターのカルフールでパエリアを買って部屋で食べた。まずかった。