怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

彷徨

NO-MAでチラシをもらって気になっていた「LOVE GIRLS」展が今日までなのに気がついてあわてて見に行く。場所がHEP FIVEで、内容からいっても客は若い女性が中心だろうから、午後になるとかなり居心地が悪いはずだと思い、開館後すぐの時間を狙う。客はほかに4人組の男女がいたくらいだったので狙いはよかったが、ピンクのTシャツを着たスタッフの視線がちょっと気になる。まあ写真に興味がある人が来るには来るのだろうから気にしすぎなのかもしれないが。そんなわけでゆっくり鑑賞という感じでもなかった。内容はまあまあ。チェキという素材を使うことで粗さが出てそれがなんともリアルな印象を与える。モデルの表情なども、精細な写真ではない分想像力で補うことができ、それが結果的には作品の力を高めているところがある。ただそれを写真家の力だと思うのは無理があり、ある程度は誰でも近い線まではいけるという気がする。そういう意味で、これは個展ではなく写真展なのだ。
その後三宮へ行き、前回閉店間際のためほとんど見れなかったMANYOへ行く。量は多いが多すぎて見る気がしない。福岡にあった漫遊書店と同じことだ。もちろん珍しそうなものも多いのだが、見る気がしないのでは無いのと同じことだ。昨日の疲れが残っているのも一因だろうが。
昼食はマルイ食堂。威勢のいいおばちゃんが差配していて、昔ながらの食堂という感じ。味はどうということもないが、雰囲気になじんで通う人も多そうだ。地下のりずむぼっくすがちょっと前から瀕死だったのでそろそろ巡回コースから外そうかと思っていたら店が広くなって復活していた。買うものが無いのは相変わらずだったが、まあよかった。
モトコーのダイナマイトに行ってみたがやはりrei harakamiはなくなっていた。やっぱり見たときに買っとかないと。一方レトロ倶楽部のWilliam Basinski「silent night」1200円はしっかりと残っていて、ゲット。ここは昔の映画関連とか名前の通りの昭和レトロな品揃えなのだが、なぜか一角に音響系のCDが揃っている。今日気がついたのだが、BGMも音響系。どうやら店主の趣味なのだろうか。それにしてもミスマッチもはなはだしいが。
花隈駅はいつも人の気配の無いがらんとした駅だ。初めて気がついたのだが、ホームの白線と呼応するように頭上に蛍光灯が並んでいて、未来的な光景ができている。寂しさとあいまって、なかなかいい感じだ。
仕事を終えてまた元町に戻り、南京町の雑踏を抜けて街をうろつく。あいにくの曇りで時には雨も降るのが残念だったが、一人でふらふらするのは悪くない。
帰宅後トム・ティクヴァパフューム ある人殺しの物語」を鑑賞。確かニューズウィークでほめていたように思う。映像やストーリー運びは随所に見所を入れて飽きさせず一方でしっかり主人公の孤独と精神の彷徨を描けていて、なかなかのもの。設定に無理があることを見逃してもいいだけの仕上がりになっている。