怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

早起き。まずは朝風呂。
朝はさすがに時間帯が固まるようで、昨夜に比べれば人は多かったが、それでもホテル全体が空いているのでたいしたことはない。月曜に休みが取れるのはいいことだ。それもこれも代休という仕組みのおかげが大きい。
部屋からもそうだが、露天風呂からの鳥羽湾の眺めは格別だ。海から見るとこのホテルのような大きな建物は景観を害しているはずだが、まあそれはいいとしよう。朝の冷たい空気の中、風呂に浸かって景色を楽しむ。贅沢してるなあ。
そして朝食。昨夜と同じレストランでのバイキング形式で、せわしないが楽しい。とれたての卵、エスニックきんぴらなど美味しいものが多く、食べきれないのが残念。混雑していたが窓際の席を確保できたし、上々だった。
敷地内にあるいちべ神社は、どうやら由緒のあるものらしく、たぶんホテルの敷地を買収したときに付いてきたのだろう。神社というより祠くらいのものなのだが、まあせっかくだし。
このホテル、造りは立派だし眺めもいいのだが、細部のメンテナンスや掃除がゆきとどいてない。部屋の化粧台は髪の毛が載っていたし階段の壁紙は黒ずんで剥がれている。休止している設備もところどころあるし、厳しく見ようと思えばいろいろある。ただ、この種のホテルが順調なわけがないし、よくやっていると言うべきだろう。僕には無関係だが、ここにはボウルルームがあるらしく、おそらく社交ダンスの同好会などがよく利用するのだろう。なんだかわからない男女らはそういうグループかな。彼らのお行儀は決してよくはないけど、そのおかげで経営は成り立っているのかもしれない。
なんにせよ、バブルあたりの空気を今に伝えているという意味では、ちょっと面白い空間だった。また来れたらいいけど。
送迎バスで鳥羽駅へ行き、バスでマコンデ美術館へ。こんなに早く来れるとは思ってなかった。
僕らが歩いて行くと、慌てたように電気がついた。開館時間は過ぎていたが、平日の朝に続々と客が来ることはないんだろう。館長らしきおじさんに入場料を払い、大きくはない美術館をじっくり見て回る。マコンデ族の彫刻が今のような形になったのは50年あまり前かららしいというのは意外だったし、彫刻にも大きく3つのバリエーションがあるのも初めて知った。このマコンデ美術館は、鉄工所を経営していたおじさんがマコンデ彫刻に衝撃を受け、私財を投じて作ったもので、キャプションなどもそのおじさんが作っている。言い換えれば、美術館そのものがアール・ブリュットともいえる。おじさんの話も少し聞いてみたかったが、すぐにどこかに出かけてしまった。残念。おばさんのほうはどうなんだろう。おばさんはマコンデ美術館のほかにやりたいことがあったかもしれないが、今は美術館を手伝う日々だろう。
材料の黒檀や工具の展示もあったし、オセアニア美術のコーナーもあったり。昔はもっとお客さんが多かったらしいが、そういう光景も見てみたかった。退屈するかと思った妻も意外に楽しんでいたようだ。よかった。
最後に図録と彫刻を買った。経営は大変だと思うが、僕はここに来れてよかった。こういう美術館があってよかった。まだまだ続けてほしい。ぜひ。
バスで伊勢へ。
バス停から少し歩いて外宮へ。鳥居前町で妻はサコッシュを気に入ったようで買っていた。僕の図録と彫刻とおあいこということで。僕は玩具屋でスチロールの模型飛行機を。
ひろうすやフルーツ牛乳を飲んだりしていざ参拝。
平日だというのに参拝客の多いこと。この外宮にはだいぶ前に仕事ついでに来たことがあるはずなのだが、どこをどう歩いたのかすっかり忘れてしまった。そのころはたぶん遷宮前だろう。それはなんとなく記憶にある。ゆっくり参拝し、別宮にも参拝。
続いて内宮ゆきのバスを待つ。なかなか来ないし、妻には一日券を買わなかったことを責められ、いろいろ大変だ。満員のバスで内宮前までゆき、参拝。伊勢神宮は諸々の案内が簡素で品格があり、なんとはなしに頼もしい。
神宮参拝そのものは重みを感じることがなく空気みたいで、しかしそれが神というものだろう。
あとは鳥居前町をあ歩く。お土産などを見繕い、みたらし団子を食べたり。職場のお土産は岩戸餅にした。あちこちで試食するもんだから、すっかり腹も満ちる。赤福の本店では搗き立ての赤福を食べたし。古い建物で薪をくべてやってるのは、仕込んでるのは、パフォーマンスとしては最高だ。これはつい入ってしまう。ここだけじゃないが、月曜にほぼ満席の大騒ぎとなると、日曜なんて惨状でしかないだろうな。あと、どこの店でもおばあちゃん達が主力なのに赤福ここだけは若い女の子を揃えてた。時給が違のかな。
妻は辻物産ひもの塾で干物を購入。試食が美味しかったから、二ギスの丸干し。ちょっとお高いが、せっかくだから勢いで買ってしまおう。
妻は豚捨の牛丼を楽しみにしていたようだが、そもそも朝もたらふく食べているので食べきれなさそうということになり、コロッケでお茶を濁す
日も暮れてきて、そろそろ帰ることに。妻が買いたがっていた赤福の限定品は売り切れ。
近鉄特急に乗り、爆睡で上本町へ。
妻は先に帰宅、僕はハイハイタウンの店でナポリタンとカレーのセットを食べてから帰宅。
家に着くと新しいレコーダーが届き、妻は早速セットアップしていた。
お疲れさま。