怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

高雄の旅・1日目

予定通り早めに起床、やることはほぼないがまあ結局時間通りに出発。快く送り出してくれる妻に感謝。
Tシャツに長袖を羽織ったが朝はやはり肌寒い。荷物を減らすためには厚着はできないからしょうがない。短い時間なので我慢できる。
難波から急行で空港へ。この時点でもう暖かくなってきた。
関空は何度も利用しているが第2ターミナルは初なので少し緊張したが別に迷うことなくシャトルバスへ。バス停でずっと誰かが来るのを待っていた外国人が最後に乗り込んだが、乗った後に「これは国内線行きか」と言い出した。僕はそんなの知らんけど誰も知らん顔してるので、「この人が国内線はこのバスでいいかって聞いてます」と通訳したら、やっとピーチの制服着た人が「こっちはピーチ専用だよ」とのこと。そうなのか。知らなかった。その外国人、エアアジアだったらしく、慌てだしてうんうん唸っていた。乗ってきた時点で慌ただしそうだったので、かなり厳しいんだろう。どうなったんだろうか。
第2ターミナルは空港とは思えない仮設レベルのたたずまい。僕のような貧乏人にはお似合いだ。セキュリティチェックもガラガラだし、なんか調子狂うな。セキュリティ出たら壁もなく目の前に免税店があるし。
時間はあるので椅子で搭乗待ち。よく見ると充電できる椅子があるのでありがたく使う。
ふと思いついて、台湾鉄道のサイトを再確認したら、なんと明日の台東行きに空きが出ていた。台鉄は少額でキャンセルできるからもしやとは思ってたが、諦めなくて正解だった。
機内で少し寝るつもりだったが寝れず。赤子が多すぎる。前の席の子どもは可愛かったが、しかしうるさい。お母さんが美人だったのでいいけど。
到着し、入国審査では顔写真と指紋を取られた。昔はこんなのなかった気がする。いろいろ便利なんだろうが、なんか嫌だ。
預け荷物のない僕はさっさと税関を通りロビーへ。
ATMで8000元下ろしてセブンイレブンWi-Fiの受け取り。ここまで順調だが、ポケットWi-Fiのボタンを押しても全く反応ないのには焦った。Wi-FiのないままiVideoにクレームしたりとかするのかと思うと暗澹としてくる。しかし気づいてみれば簡単なことで、バッテリーが外してあった。消耗を防ぐためなんだろうが、ほんと焦った。
あとはiPassカードをゲットするのだが、セブンイレブンにもファミマにもカードらしいものは見当たらない。仕方なく店員さんに聞くと、置いてないから駅で買えとのこと。同じ質問を何百回もされてそう。カードが普及して扱い商品から外れたんだろう。過去の知識がそのまま今に伝わってるということが他にも色々ありそうだ。
それならと駅へ向かって改札の人に聞くと、6種類のカードから選べときた。どれでもいいけど、なんかマンガっぽいやつにした。駅は萌えキャラみたいのがあちこちに立ってて高雄よお前もかって気分になるけど、たぶんあのキャラのカードも限定で発行してたりするんだろう。
300元チャージして駅のホームへ。うまくいってるようでそれなりにモタモタしたけど、これでスタート地点。
美麗島駅で降りて、まずは昼食。駅すぐの大園環鶏肉飯で鶏肉飯と蛤のスープ。まあおいしい。スープは薄口。屋台感があって、台湾に来たんだなという気持ちが一気に高まる。
iPhoneの地図があれば簡単にホテルへもたどり着ける。が、ここでトラブル。おじさんが全く予約を理解できず。英語の予約証明も読めず。なにしろ表に看板の一つも出てないのだから、僕もほんとは違うのかと不安になってくる。しかしビルから出てきた若者たちが助けてくれて、ここで大丈夫となった。True Love 高雄ではなく真愛高雄と言わねばならないようだ。でも愛嬌あるおじさん、怖い顔してるけど大好きになった。
奥からホテルの担当らしきおばさんが出てきて、ただこの人も英語がわからず。でもなんとか悪戦苦闘して部屋に入り説明もしてもらった。迷惑かけてすまん。外国からの予約客はあんまりいないんだろう。飛び込みはいるわけない。だって看板がないんだし。どういう営業形態なんだろうか。エレベーター見てわかるけど、どうもここは区分所有のマンションらしく、だからラブホテルの看板は出せないんだろう。それでも営業してるからすごい。
そのせいか、値段の割に部屋は上々。メゾネットタイプで天井は低いけど設備はきれいでしっかりしてる。簡単なキッチンもあるし冷蔵庫もある。水は2本も入ってる。まあほんとは2人で使うもんだし。トイレが紙をくずかごに入れるタイプなのと、ユニットバスというかシャワーがトイレに降り注ぐ作りになってるのだけがマイナスかな。
ひととおりチェックしてさて街へ。高雄駅に行こうとしたら光南が見えたので立ち寄り。ひところなら1階がまるまるCDだったろうに、今では4階の一角にひっそりで、最初に台湾に行った25年ほど前とはえらい違いだ。今では光南は家電屋、文房具屋。
その後高雄駅へ行って明日のチケットを発券。一度エラーが出てびっくりしたけど、やり直したら大丈夫だった。
次は街歩き。まずは今日しか時間のなさそうなレコード屋に行かないといけない。
向かってる途中、古臭い文房具屋があって埃を被った商品が置かれてたので、ポチ袋を探してみたが無いとのこと。残念だ。ポチ袋はこの後も折々探したが、結局見つからなかった。
最初のレコード屋は小宋唱片行というところで、クラシック・ジャズに強いようだ。僕は台湾の古くて安いレコードを3枚ジャケ買い。閃電節奏楽団第4集「多少柔情多少涙」魔鬼奇幻楽隊「最後的火車站・等君情涙」訒昌國「片唱楽団」各100元。このなかでは「多少柔情多少涙」が安っぽいサイケインストで結構聞けた。ちなみにここの店員さんはジャズレコードが並ぶお堅い店にしてはなぜかショートパンツのヘソ出しルックだった。自由だ。
その近くの柯南鄢膠唱片行、これが平日しか営業してない店なのだが、予想通り偏屈そうな親父がやっている。日本のレコ屋にもありそうなさっきの店と違い、まるで倉庫。床にもレコードが積まれてる。しかも商品に値札がない。親父曰く、値段はパソコンでチェックするとのこと。通販がメインなのかなあ。試しにジャケの良さげな奴を聞いてみたら800元と1300元だった。高い。もしかして僕が目利きすぎるのか。
あんまりいいものを買いに来たのではないから、そこはパスすると親父曰く、床に置いてるのは安いよ、200〜300元とのこと。無造作に置いてるアレが売り物とは思わなかった。全部めくって、2枚購入。江玲「我心屬於你」歐陽菲菲「響往」パソコンは見ずに400元の一言だった。
ただ、そんな安レコにも手は抜かない信条なのか、クリーニングして新しい内袋を用意し紙袋に入れてくれるあたりはレコード愛が感じられる。扱いはだいぶ荒っぽく見えるけど、そんなもんで大丈夫なんだろう。
駅へ歩いてると阿明肉包という肉まん屋があり、わりと人気あるようだったので1個購入。悪くはないけど、味が少ない。清潔感ある店構えの通りで、通り一遍の味で、特に皮部分がパサついてる。これは残念だったかな。清潔感で人気なのかもしれない。台湾もそういう客層があってもおかしくないし。
そろそろ夕方、重いレコードを一旦部屋に置いて六合夜市、ではなく規模の小さいという南華観光購物街という夜市に出かけた。しかしこれが大外れ。安物の服屋が並ぶ商店街のところどころに屋台が出てるだけで、人影もまばら。寂しすぎる。服屋もほとんど女性用だし、何しに来たんだって感じ。ばあちゃんがやってるとこで愛玉水を20元。台湾でこうして食べたの、実は初めてかも。別に美味しくはなかった。
見切りをつけて六合夜市。こちらは賑わってる。雰囲気としては観光客の多い、悪く言えばスレた夜市だ。なので食欲をそそる感じではない。今日はお昼も遅かったし、何度も往復して結局胡椒餅だけ食べた。これも妻と台北に行ったときの味には劣るが、まあ仕方ないか。僕も口が肥えたんだろう。
もう少し物足りないのでパパイヤミルクを。有名店は行列だけど、こんなの大した違いはないでしょ。それにしてもあちこちの屋台の看板に馬英九のサインがあるのには感心する。
ほどほどにホテルに戻り、調べものして早めに就寝。そういえばPCは置いてるのにあれは見かけないな。昨今は持参するものなのかな。