怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

TOKYO1

割合すっきり起きて順調に出発。いつもより1時間早いだけだし、前夜も少し早めに寝たし、このくらいなら辛くない。もう少し早めてもよかったかもしれない。
余裕というほどでもないが順調に新大阪。もしかしてと思った便はいつもの席に先客がおり、次の便もまた先客。最初からこちらにしておけばよかったかもしれないし、コインロッカーのことも考えると早い便の次善の席でよしとしたほうがよかったかもしれない。どうせそっちになったんだし、不都合もなかったし、熟睡する必要もなかったし。
妻のおにぎりを食べて京都からは寝る態勢。ただそこまで眠くはないので、結局うとうとしただけかな。
品川で降りて目黒へ行き、コインロッカーに荷物を放り込む。使いっぱなしになってるものが多く、空きがあまりなかった。危なかった。
東京の暑さは大阪よりはマシ。少し歩いて東京都庭園美術館には開館少し前に着き、お決まりのように警備員に止められた。暑いんだし、建物前の日陰で待たせてほしい。こんなことに警備員を雇う必要があるのか。
「ブラジル先住民の椅子」展はみんぱくに巡回してくれてもよさそうなのに日本ではここだけ。ある財団が美術品として収集した作品を公開するもののようなので、みんぱくの学術的アプローチとはまた違うところがあって、実際に使われた・使うために作られた椅子だけではなく、観賞用と割り切って作られたものも多数ある。つまり、先住民がアーティストとして欧米向けに制作した作品だ。このあたりが僕のアプローチとは違うけれども、そうした現実があるのはわかっているし、僕だって美術品の見地から観賞しているのも事実。
ただ、主に新館に展示されたあまりにもスタイリッシュな近年の作品群よりは、旧館の1階に見られる武骨で粗のある椅子のほうが好きだった。そこには先住民の誇りと力がはっきりみなぎっていた。もちろん近年の作品も斧や伝統的な手法で作られた、先住民ならではのものだけれども。それにしても、iPhoneを使いつつ伝統的な家屋に住んで椅子を手作りしてる様子は不思議なものだった。
図録は書店で買えるようなのでガチャだけ。まあまあのバッジが出た。少し高くてもミニチュアのほうがいいんだけどな。
時間が微妙なので原宿で降りてblum&poe、sakurado fine arts、エスパス・ルイ・ヴィトン
もう少し時間があれば同じエリアをもっと攻められたのだが、次の時間が決まってるというのは不自由なものだ。blum&poeのアニエス・ヴェルダは、写真作品はともかく映像はちょっと。コンセプトはともかくとして、こんな安っぽいセット建でアートもへったくれもないもんだ。
sakuradoの草間彌生インスタレーションよりコラージュのほうが良い出来で、しかし値段見ると眩暈がする。ちょっとした金持ちでは手出しできないので却って気楽だけど。
ヴィトンはベルトラン・ラヴィエ。ヴィトンが好きそうやなという印象。ここで乃木坂に向かう。
国立新美術館に着いて集合時間どおりに「彼女と。」へ。ほんとはアクターとして参加したかったが、エキストラという、要は観客としての参加。それでもキャンセルをタイミングよくゲットしないといけないわけだからレアなチケットではある。
おおまかな流れは遊園地のアトラクションそのもの。その手法で映画撮影を疑似体験してもらいますという演出で、スタッフ役の役者やカメラマン役の役者が奮闘している。その場での決め事という設定のセリフもある。久しぶりの撮影体験にはちょっと興奮した。
しかしこのアトラクションを仮にも美術館で、いかに貸館とはいえ国立と名の付くハコでやる事なのかとは思う。ましてエルメスの冠入りで。まあそういう時代ってことか。
役者さんの衣装は全部エルメスなのだろうなほほう、そしてアクターが割り当てられる作家役はおそらく本来男性なのではないかと推察。
帰りに携帯をコインロッカーに忘れてしまったが、幸いすぐ気づいた。暑いので注意散漫になる。気をつけないと。
ここからはJR沿線の旅で、ギャラリーmomo両国。カンザン、タロウナス、ルーニー、αMをぐるぐると。
印象に残ったのはギャラリーαMの藤城嘘。集大成的個展とのことで、見たことある気のする作品もある。この流派については馴染めなさを感じ続けており、しかし敬遠してはならないという義務感も持っている。これがどういいのかというのは今回も言語化は不可能で、というより今まで言語化してあるのを読んだことがない。ただこうして作品に囲まれてみると、なにかしらの感情が生まれてくるのは感じた。作品ごとに良し悪しもわかってきた。なにもわかってなければどの作品も同じように見えるが、なにかしらわかってきたから違っていると思えてくるわけで、これは小さな進歩かもしれない。やはり来た意味はある。
飯田橋バーガーキングで小休止。ここ前に来たことあったかな。どうだったろう。狭苦しいしこんな時間なのに客の多いバーガーキングだった。
ミズマアートギャラリーへ。あれっと思ったが、なんと宮永愛子さんが在廊しており、「life」展作品の解説を聞くことができた。宮永さんの作品はかなり見ているし特装版も持っているくらいなのである程度制作意図はわかるつもりだったが、こうして直々に聞かせて頂くと理解が深まる。ラッキーな時間だった。
新宿経由で下北沢へ。下北沢駅はますますわけがわからなくなっており、というのも全体像が全然つかめないから。工事中だから仕方ないのだが、北口とか南口とか言われても、そもそも駅が斜めなのにわかるわけがない。いい加減にしてくれ。
まずとよんちのたまごに直行、最近品切ればかりだった王卵を首尾よく6個ゲット。高円寺より買いやすいのかも。そして以前からあった古本屋の名前が変わったものなのか、明日という店に立ち寄ってから古書ビビビへ。「PHOTO GRAPHICA 2010年4月号」300円。ダガタがあったので買おうかどうしようか迷ったが、重いという理由でやめにした。ほんとの理由は決断力のなさ。買えないことはないんだけどな。
ディスクユニオンでジョンのサン「No, Sir」338円、HOMMヨ「ARMY YOU」250円、世界的なバンド「Sekaiteki Na Band」250円、 アルフレッドビーチサンダル「Alfred Beach Sandal」650円。下北沢店は大阪店にはなさげなものがあっていいな。。久しぶりのほん吉で暑さと闘いつつ棚を見ていたら開演時間になったのでベースメントバーへ。
最初がはいからさん。これが結構よくて、音源買おうとしたけど物販にあまり座ってなかったのでタイミング合わず。大阪に来ないかな。
次がドンマツオアコースティックグループ。これがめちゃくちゃよかった。もちろんドンマツオだから生半可じゃないとは思っていたが、ズボンズとは全く違うアプローチでロックを示している。エレキギターを大音量でかき鳴らすだけがロックではない、早いビートだけがエモーショナルではないということは、ストーンズやクラプトンが過去の名盤で示していたことだが、それをここで目撃したのだ。まさかドンマツオがアコギを弾くとは思ってなかったし、そのアコギにこれほど感動するなんて想像もしていなかった。もちろんそれにはバックの力もある。シャークニャークスからの3人とシンセ、ギター、それぞれの貢献は大で、このメンバーを集められたからこその成功ではある。いやあ、まさか岸田くんがドンマツオの後ろで叩くとは。ズボンズの曲もカバーもどれも素晴らしい。是非ともパーマネントに活動してほしいし、ツアーだって音源だって望みたい。そうあるべきじゃないか。
明日見にいくバンドのKさんも来ており、すごいすごいと言い合ったのは必然。
シンムラテツヤとジョンとヨーコのロックンロールバンドがトリ。最近よく名前を聞く。悪くないがDMAGとはいからさんを上書きするのは流石に難しい。
終演後ダイエーでお買い物。空腹感はさほどでもないが、いちおう食べ物を仕込む。
渋谷経由、目黒で荷物をピックアップして新宿区役所前カプセルホテルにチェックイン。なにかと要領がわからず右往左往して時間を無駄にしたが、一番無駄だったのがダイエーで水を買い忘れたこと。
結果的に夜更かしして就寝。