怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

仕事を終えてダッシュで九条へ。こういう時に限って阿呆がイライラするような話をするから困る。
とはいえ、無事に間に合ってシネヌーヴォに滑り込み、ヘルツォーク特集の「アギーレ 神の怒り」。以前はWOWOWで見たのかな。これはスクリーンで見なければと思っていたのでありがたかった。シネヌーヴォさまさま、会員制度さまさまだ。
二度目なのでストーリーは把握できているから、ある程度ディテールに目を向けることができ、それがまたいい。ファーストショットの行軍シーンの異様さ、反り返るクラウス・キンスキー、ナスターシャによく似た娘役。死にゆく娘を抱きしめながら、「実の娘と結婚し永遠の王国を」と口走るあたりはその後の性的虐待スキャンダルを思い出させるから、当時からヘルツォークは知っていたのかもしれない。そして終盤に向かうにつれ静謐に死に向かうくだりは圧巻。ポポル・ヴーの音楽とともに、圧巻の名作としか言いようがない。
いやはや、最高の鑑賞体験だった。
帰りは例によって松島新地を抜けるのだが、これもちょっとした異世界だ。