怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

東京②

昨日買っておいたサンドイッチで朝食。金銭的にはこういうのが一番助かるが、なにしろつまらない。
今日はまず国立新美術館でDOMANI・明日展。各作家ごとのスペースが充実しているし、傾向はそれなりにバラバラなバラエティ似た作家ばかりでもないのでうれしいこの企画、とうとう20回目らしい。今回気に入った作家は、まず増田佳江。大作がずらりとならんで壮観。豊かな色彩と画面の奥行き、そして物語を感じさせる構成が素晴らしい。この企画には不釣り合いなほどの格の高さを感じさせる。ほかには三宅砂織。作品を見ただけではどのような意図なのかわかりにくいが、作家のステートメントを読むと氷解し一気に面白くなる。写真をもとに作られた作品が、歴史をまといながら一気に立ち上がってくるのは爽快だ。そしてやんツー。悪戯のような作品はとにかく見てて楽しい。
思ったより早く終わり、六本木へ歩いてピラミデビルへ。
WAKO WORKS OF ARTは一昨日でリヒターの展示が終わったため、梱包の真っ最中。2作品だけはガラス越しに見れたのだが、昨日ならもっと見れただろう。残念。
Shugo Artsで藤本由紀夫。関西では触れる機会の多い作家だが、そのせいか実際はすれ違いで終わることも多く、僕にとっては久しぶり。小山登美夫ギャラリーでは桑久保徹。これはちょっとどうなんだろ。僕がわからないだけかもしれないが。
ギャラリーmomoはコレクション展。このギャラリーらしい、質の高い作品だった。
恵比寿に移動し、ちょうどお昼どきということで吉野家へ。前の客二人が実に段取り悪かったが、僕はテキパキ注文しさっさと完食。お茶はともかく、紅ショウガやなにかがテーブルになくてそちらで取ってこなければいけないという社員食堂みたいなこの店舗作りにはイラッとさせられた。
恵比寿ではまずPost。いつもながら展示の方はピンとこず、本のほうを主に見る結果に。前回展示していたというホンマタカシ「ROYAL ROAD TEST」は少し惹かれたのだが、そりゃオリジナルの方がずっといいとも思うわけで。
写美で片山真理さんのZINEが残ってないか見てみようと思ったら全館休館だった。無駄足。こういうの、ちゃんと調べとかないといけないな。5分やそこらのことだけど、その5分で夕食をゆっくり食べられるかとか、いろいろ影響はあるんだし。
NaDiffで森山大道「景」、G/P galleryで磯部昭子「LANDMARK」。
日比谷線に戻って日比谷公園にある日比谷図書文化館でDOMANI・明日展PLUS。なんじゃこのタイトルは。そしてたかが区立のくせに豪華で充実した図書館にも理不尽に腹が立つ。展示はどうにも低調で、企画しただけに終わってるような気がする。どこまで本気でやってんの、これ。宮永愛子の作品を引っ張ってくればオッケーとか思ってない?藤本由紀夫は図書館スペースのあちこちに置かれていたが、発見できなかったものもあるが、それはそれでいいんじゃないかな。必死になるのはちょっと違う。
都営線で三田へ行き、縁などないと思っていた慶応義塾大学アート・スペースで「影どもの棲む部屋ー瀧口修造の書斎」。資料展の色彩は強いものの、瀧口修造の”あり方”に触れることができる貴重な展示。ていうか、このタイトルに惹かれて行ったようなもの。タイトル大事。この辺は全く行ったことのないエリアだったので、そういうのも含めてうれしかった。
そのちかくに蟻鱒鳶ルという建築途上のビルがあるのでそちらも観光に行ってきた。残念ながら今日は工事はしてなかったし、そもそも完成させる気もなさそうだ。実用としていうならこの場所で延々工事をするなんて固定資産税が大変なことになるので、このあり方こそが完成というべきなのだろう。
JRから銀座線に乗り換えて3331でポコラート全国公募受賞者展へ。小さなスペースのなかで一番僕が好きなのが後藤美樹「あひる」。あひるを描くうちに2になり、あひるに戻り、また2になり、あひると2のあいだを揺れる心境が面白い。こういうのこそがアール・ブリュットの醍醐味ではないだろうか。ほかはさほどの展示もなく足早に新宿へ。
KEN NAKAHASHIで松下まり子「RAW」。これはいい。肉と性を正面から捉えた油彩と写真と映像は、作家の覚悟を突きつけてくる。特にその生々しさが伝わるのが写真10枚に寄る組作品で、一枚一枚見ていくことによる間が映像より効果的ではないかと思う。
世界堂をちょっとだけ見てここで展示は吉祥寺へ。時間はないのだが、せっかくなのでディスクユニオンに立ち寄りどが、惑星のかぞえかた「朝を待つ」585円、神々のゴライコーズ「謳歌」855円、石橋英子「Drifting Devil」585円、笹倉慎介「TIME STREAM SEASON 2」765円。流し見しただけだが、十分な収穫だった。
そこから吉祥寺warpへ。前回も思ったけど、入口わかりにくい。
最初のバンドはもう終わってて、
東京パピーズ
Gome is a fire
ゆれる
ロクトシチ
の順。
やはり東京パピーズが曲の良さとドラムの安定感とで、僕の好み。
ゆれるももちろん実力十分なバンドだが、まあ次点。
新宿JAMの元スタッフによるJAM常連バンドを集めた企画のようで、確かに相性はいい。その分、新しさとか発見とかは薄い気がするからいいとこばかりでもないけど。
西友に寄ったら弁当類が全くなくなってたので、仕方なく冷凍食品を買って宿へ。こういうのもアリかとは思うが、やはり節約しすぎなだし質の低い同宿者と関わりになってしまうデメリットもあるので、ほどほどにしておきたい。