怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

「薄氷の殺人」

早めに起き、新宿武蔵野館へ。「薄氷の殺人」の初日初回を見る。初日だからなにかあるというわけではないのだが、なんだかちょっと気分がいい。
(以下内容に触れています。未見の方は注意してください)


無音の中、黒地に白いゴシック文字で流れるタイトルロールの無味乾燥さ。派手派手しくないところがリアルな闇を感じさせてなかなかいい。
ストーリーはひとまずおくとして、駅のプラットホームで約束をし別れるシーン、スケートリンクのシーン、そしてタイトルでもある「白昼の花火」のシーン、そのどれもがカメラワークも演技も間合いも色彩も素晴らしいのひと言に尽きる。言葉もない、震えるような完成度。これらのシーンだけでもう何も不満はない。
といってその間が退屈というわけでは全然なく、惹きつけられながら終幕を迎えるので109分はあっという間。ところどころ説明しすぎに感じたり説明不足に感じたりというところはあるが、些末なこと。喜怒哀楽を大袈裟には露わさない抑えた演技の主演二人から匂い伝わってくる感情の機微は絶妙だった。
最後、花火のシーンで終わればキレイだったのにあえてそうせず、あえて感情を爆発させた(しかし本人は写らない)場面で切ったところがまた素晴らしい。これこそが余韻と言えるだろう。グイ・ルンメイの魅力は言うまでもないが、リャオ・ファンこそがやはり主役だったと悟らされる幕切れだった。
最近では珍しくパンフレットを購入。
お昼はチャーハン。豚バラを多めに入れた豪華版。おいしかったが、一人で作って即食べるのはなんだか味気ない。
午後はゆったりしつつ、夕方買い物に。まあまあ良い買い物ができ、サンマの灰干しとおひたしなどで夕食。
実は無料で落語を見れる機会だったのだが、気づくのが遅かった。残念。
寝るタイミングを逸してしまい夜更かし。