怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

闇の奥

中野には結局行かないことに。お昼は昨日仕入れておいたサンドウィッチとから揚げ。
午後出かけると雲行きが怪しく、早足で電車に乗り込む。
東急世田谷線車中でついに降りだし、バケツの底を返したような土砂降りだからワイパーで弾かれた水の塊が停車場のホームに投げ込まれるといった趣。指令を受けつつの通常運行三軒茶屋に到着。傘はあるが豪雨が収まるまで待とうとする人々が多くいたので僕もその一員になった。経験上こうした雨は30分ばかりで止むだろうと踏んでいたところまさにその通りで、収まってしまえばただの小雨である。
CAPSULEに到着し加藤泉「soft Vinyl Sculptures」展。ソフトビニールの人形を素材に加藤泉らしく加工した作品は独特の生命観があって僕をねめつけているようだ。作品には到底手が出ないし置く場所もないが人形なら買えるから、と思っていたがSOLD OUTでした。最終日だから仕方ない。SOLD OUTと言われるとますます欲しくなるから始末が悪いが、まあすっぱり諦めましょ。それにしても去りがたい、いい展示でした。
古書いとうに立ち寄ると半分消していた電気をつけてくれた。すいません。しかも何も買ってない。
渋谷へ。道中は特に楽しいこともなく。
ヒカリエの小山登美夫ギャラリーデヴィッド・リンチ展。今回も木版画リトグラフ・写真が並んでいる。作品も新作とはいいながら、過去作と大差のないもので、新鮮な驚きはない。もちろんリンチのファンには違いないし、自宅に飾りたい欲望があるのも事実だが、正直なところこれらの作品には作家性を感じないし生命感もない。ファンとしては買って買えないような価格ではないとはいえ、どうせなら加藤泉やもっと若手の作家の瑞々しい作品に充てたいと思ってしまう。いや、決して悪くないし、いい作品ではあるんですけどね。リンチらしさがあって、しかも飾るのにも向いてるし。なのに、あるいは、だから。
バーガーキングでしばし休憩。イキがった感じの若者らが微笑ましい。
O-nestへ。最初のGroup Aはパスして2番目のMOSSENEKから。前回20日と同じくのキュンキュンギターに変な絶叫で、悪くないけどそう好きでもないので2曲ほど聞いて上で休憩。モニターで見ているとゲストが出てきたので下に戻り、Vampilliaのデスとバイオリンを絡めたライブを聞く。こっちはよかった。やっぱりギターと声だけでは物足りなかったということなのか。
3番目が超即興。内橋さんのギターはかなり久しぶりだし、もしかしたら初めてかもしれない。いいと思うんだけど、今日の僕の気分ではなかったみたいであまり乗り切れず。
4番目にVampillia。竜巻さんがいないのは珍しくないのだが、キーボードの山本さんがいない。というか、キーボードはあるがバイオリンの人が弾いている。山本さんは、少なくとも僕が見るようになってからはデス・オペラと共にずっといる人で、いわば中心メンバーなので居なかったことがない。それが不在ってどういうことなんだろうかと心配になった。キーボードはやはり弾く人が違うだけあってどうも感覚がなじめない。バイオリンなのにピアノも弾けるのはすごいなとは思うが、さすがに同じようにはいかないだろう。とはいうものの、今日もVelladonさんが前に出ているしモンゴロイドの咆哮も心地いい。時間が短いとか残念なところもあったが、大満足には違いない。お客さんも20日より多いし、盛り上がりもあったし。
終演後教えていただいたところによると、山本さんはC.DADAのパリコレクションでピアノを弾くために欠席だったとのことで、それなら仕方ないというかおめでたいこと。次はバンド全員でパリコレを目指してほしい。
最後がNadja。前回とは立ち位置を変えたせいか、それとも改善の結果なのか音は格段に良くなった。シュゲーザーの音にとろけるような酩酊感があって、前回とは比較にならないほど満足できた。
最後にはVelladonさんとバイオリンもゲスト参加して貴重な音も聞けたし、満足です。
次のライブは決まっているところでは9月なので少し間が空くのだろうと思うけど、次もその次も楽しみ。