怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

ローリング・ストーンズ日本公演初日

お昼で切り上げて東京ステーションギャラリーの「プライベート・ユートピア ここだけの場所 ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在」展。もちろん共通項はあるものの、作家の狙いや見る側の関心はバラバラなので、いささかとっちらかった印象はある。個別の作品には面白いものも多かったので、コレクション展として感じたほうがいいのかもしれない。エリザベス・プライスに見られる音の使い方やマーカス・コーツの間合いの取り方、サラ・ルーカスのクールさ、ほかにもひねくれ具合とか冷たい空気感などがやはりというべきか、いかにも英国でカッコいい。美術好きというより英国好きにお勧めの展覧会かもしれない。
市ヶ谷にまわってミヅマアートギャラリー会田誠「もう俺には何も期待するな」展。メインの「土人@男木島」は意外にもきちんと見られるつくりになっていて、独特の悪ふざけも適度に入っていて、行き当たりばったりながらも形になっていた。奥の部屋に制作過程をまとめたテキストがあるので読んだほうがいいですね。
それからバーガーキングでぼそぼそと夕食。東京ドームに持ち込めるのかどうかよくわからなかったけど結果的には持ち込んでよかったみたい。まあいいや。
ドームが近づくとやはりそれっぽい人々が大量に歩いていて、それだけで気分が高揚してくる。Tシャツなどは外でも売っているはずだが、まるで気づかないままに中へ。中にももちろん物販はあるが、なぜかTシャツは見当たらない。正直なところTシャツはどれもこれも着る気がしないものばかりで買うつもりはないんだけど、実物を見てしまったらやっぱり欲しくなるかもと思って。そういえば前回名古屋ではほとんど売り切れで、結局レディースを買ったんだよな。まあデザインは気に入ってるけど。
席に着くと思った以上に良いポジションで、ステージとの距離はそれなりにあるが見晴らしがいいし角度も許せる感じ。2階席を見上げ18,000円であそこという人もいるのだと考えると無情の世界である。なにより通路横なので踊りやすい。これはいい。
30分押しで始まったローリング・ストーンズ。ミックが時々鼻に手をやるので花粉症かと思ったがまあそんなことはないのか。キースはもう全然ダメで、ほとんどきちんと弾けてないのが悲しい。ロニーはかなり元気だがキースを補うという役回りではないので結局ギターはあまりよくない。チャーリーもそんなキースに苦笑し、タンブリンダイスのエンディングは合わせるのに一苦労というところで、バンドの音は結構バラバラである。
しかししかし、ミック・ジャガーの存在感は圧倒的。とにかく動くし走るし踊る。年齢を全く感じさせない動きは恐ろしいほどで、終盤ブラウンシュガーの間奏でステージの端から端、おそらく100mほどを一気に走り抜けたのはボビー・キースの見せ場そっちのけになった。
さらにリサ・フィッシャーがドーム真ん中で吼えたギミシェルターは鳥肌もの。一声でドーム全体を掌握していた。そこからのセンターステージでのミックとの掛け合いは強烈だった。僕の斜め前の女も思わず立ち上がってたし。
あとはやはりミック・テイラー。ミッドナイトランブラーでの意地を見せるようなギターソロにミックも破顔一笑だったのが印象に残る。あとはメンバー紹介の時のロニーのおどけっぷりと、それに触発されたのかチャーリーを無理やり前に引っ張り出して置き去りにするミックのおふざけ。
演奏的には覚悟してたとおりだったけど、でもそんなことはどうでもよくなるくらいのものが見れたなと思う。来てよかった。ただ盛り上がりはいまひとつだったな。ファンも高齢化で元気がないのかもしれない。僕は終始ノリノリで叫んでましたけどね。
帰りは規制退場という趣も何もないところへもってきて物販は大行列だったのであきらめて帰宅。
楽しかった。もうそれだけです。もう一回行きたいなあ。