怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

寺山修司と飯村隆彦

午前中いろいろして早めでもないけどお昼は先日買ったガパオ。缶が小ぶりで量が少ないのが欠点だが、味は最初甘くのちに辛さが効いてきて、安っぽい見かけも含めタイの屋台風な感じ。行ったことないけど。割と満足できるので、追加で買っておいてもいいかも。目玉焼きを作るのが面倒っちゃ面倒なのと、缶が小さくてコンロであぶりにくいのが欠点かな。
そそくさと渋谷へ。鹿児島のお祭りをやっていて人が多く閉口しながらポスターハリスギャラリーへ。ポスターハリスといえば僕にとっては伝説的な存在なわけで、それが今でも在ってギャラリーもあるというのは知らなかった。今日は「寺山修司と天井棧敷◎全ポスター展」展。オープン前に着いてしまって少し待ってから中へ。天井桟敷のポスターは相当数見たことがあるのだが、やはり未見のものもいくつか。とはいえ、展示物の多くは、無料だった「寺山修司と日本のアヴァンギャルド」展と重複しており、割高感は否めないが。ただ後年のものはやはりその時代的なセンスになっており、やはり当時としてはそれがよかったのだろうか。今となってはむしろその時代が一番古臭く感じられるが、それもいつかは違って見えるのだろうか。この展覧会、ポスターたちに囲まれて椅子に腰かけているのが一番正しい過ごし方かもしれない。
30分ほどでアップリンクへ。首尾よく飯村隆彦レトロスペクティブno.2<エロスXコンセプト>
の当日券を入手。のんびりしてたら予約完了って、ちょっとびっくりした。
開場までの時間はディスクユニオンで。セールだが吉祥寺にくらべて品揃えがよくなく、しかも値付けも微妙に高い。むむむ。渋谷のディスクユニオンには東京に来てすぐ行って、がっかりしてもう1年以上ごぶさたしてたが、それで正解だったようだ。
時間となりアップリンクへ。
飯村隆彦レトロスペクティブの最初は目玉である「スクリーン・プレイ」という50年前のパフォーマンス再演。黒シャツを着て新聞を読む男の背中に映像が投影され、そこを飯村さんがゆっくりとハサミで切り取り、最後は明るい映像が背中に映し出される。
それだけといえばそれだけなのだが、この背中を切り開く行為がいかにもエロス的で内臓感覚に満ちていた。映像を投影するというより、身体の中に秘められた蠢くもの(ちなみに熱した油にペイントを投下した映像とのこと)を顕していくようで。初演時には20代の飯村氏がそれをやっていたわけで、そのエロス性はもっと強かったのではないか。とすると、演者は若い人(男でも女でも)であればまた面白かったかもしれない。ただせっかく本人がいるのに他人がパフォーマンスしたらブーイングですよね。ともかく、いい作品でした。
ほかにはオノ・ヨーコと制作した「LOVE」、草間弥生と制作した「FLOWERS」などがあり、どちらも強烈でした。前衛アート、短編映画、なんとでも呼べるけれども、やはりビデオインスタレーションというのがしっくりくるかもしれない。
後半はコンセプト作品で、こちらは少々退屈したのだけど、あとで奥山順市さんがユーモラスと評していてなるほどそうか、と。たしかに真面目くさって見るべきものではなかったのかもしれない。対談はあまりうまくかみ合わなかった印象があったけど、奥山さんのその一言は印象的。
終ってもう一度ポスターハリスギャラリーに行ってみたけど、最終日なので早じまいでした。残念。今回の展覧会のポスター、もういらないからください、と言いたいけど言えずに帰ってきた。まあ雨もぽつぽつ降ってきてたんだけど。
ディスクユニオンSuiseiNoboAzSuiseiNoboAz」960円。2割引きだからこそ、って感じ。
ずいぶん遅くなって空腹だけど仙川で頼まれものを探したら妻に罵声を浴びせられるという理不尽。
夜はCDなどを聞いて過ごす。