怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

イケムラレイコ、デビッド・リンチ、石橋英子 with もう死んだ人たち

朝起きたら9時半。早めに寝てこれだから。
朝ご飯食べて雑用を済ませて11時過ぎに清澄白河へ。生憎の雨だが、ギャラリーをいろいろ覗く。素晴らしかったのがShugoArtsのイケムラレイコ。メインは陶像のようだが魅せられたのは絵画の方で、正面に二枚並べられている湖の絵が見たこともないような水と空だった。近寄るとジュートの荒いキャンバスに薄く色塗られているのだが、その透明感と色合いが絶妙。一目は左の方が良く見えたが、しげしげと見ると右のバランスを崩したような構図がむしろとぷん、と音が聞こえるようで良い。プライスリストを見ると250万円。これはさすがに無理。というか右はもう売れてる。見る人はきちんと見てるのだな。
sproutの服部憲明を再見。一度目の衝撃はやや薄れ、どうしようかなという思いが。いい絵だとは思うが、結局ふんぎりがつかなかった。
原宿のラフォーレへ。「デヴィッド・リンチ展 〜暴力と静寂に棲むカオス」は水彩/素描/写真/油彩/ムービーで構成されていて、時間的にはショートフィルム11本に重点があるのだろうか。ただ実際には1〜2本見て席を立つ人がほとんどで、時間に余裕がなければいたしかたないんだろうと思う。一番よかったのはやはり初期作品の「16mm Experiment」だけど。最近の短編はリンチの芸風に寄りかかってるところがあるのはリンチファンの僕ですら否めない。良かったのは写真のsnowmenシリーズで、溶け崩れた雪だるまにユーモラスな不気味さがあっていい。水彩もリンチらしい悪夢感がある。油彩(というのかな)の大作は、まあそれほどでもない。
まあまあ満喫。作品は購入できます、とのことだったけど、価格帯はヒカリエで見ているからやめておいた。
歩いて渋谷へ。バーガーキングでBi-King。ワッパーを2つとオニオンフライトドリンクをLとM。結構ドリンクがきついが、時間さえかければワッパーをもう一つくらいは食べられる気がする。そこまでしなくてもいいですけど。
渋谷WWWへ。最初が石橋英子 with もう死んだ人たち。石橋英子はソロやセッションで聞いたことがあるが、特に印象には残っていなかった。ただ今日のバンドセットは、ジム・オルークが自在にギターを弾きまくって素晴らしいライブだった。石橋さんもピアノは均衡をとるようなプレイに徹し、ボーカルでもバンドの一つとしてのボーカルがかえって印象に残った。これはいいバンドだと思う。思わぬ拾い物、というかまた聞かなければ。
続いてPARA。前回の難波ベアーズでは少し手探り感があったところ、今日はかなりやりきった印象がある。千住さんも気持ち良さそうに叩いており、会場の音の良さもあってPARAの音を体感できるライブだった。
帰り、ふと思い立ってユーロスペースへ行き、ドコニモイケナイの前売券を購入。ユーロスペースといえばもう20年以上前に名前を聞いた、有名なミニシアターで、そこでようやく映画を見ることには何か感じるところがある。こういうところだったのか、ときょろきょろしながら受付のお姉さんに券を売ってもらいました。
帰り、食パンと弁当を買って帰宅。いい一日だった。
思い出したけど、リンチ展で隣席に荷物を置いていたところ、女性が来て勝手に荷物をどけ僕に渡して座った。混んでくれば荷物など置いてられないのは当然だが、普通は他人の荷物に勝手に触るのではなく一声かけるのでは。それはいいとしても、上の荷物だけとって他の荷物の上に座られてはたまらない。一言だけ謝罪してはいたが、声をかけて僕がどければ全く問題の無いことだろう。荷物を置いていた僕にも非はあるが、それ以上にマナーの悪い人だなと思った。