怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

福岡アジア美術館、宮島達男展など

7時起床。ちょうど明るくなってくる時間。
今年最後の雑煮。おいしかった。
支度してばたばたと出発。結局ヘビーな話は出ず。
歩いてバス停へ行き、高速バスに乗り込む。混雑を予想していたのだが、満席近くなる程度で、それほどでもなかった。待っている間、前にいた高校生くらいの女子二人の会話が、純朴で九州の訛りにきゅんときたなあ。九州もいいなと思う。
中州で降りてリバレインへ向かっている道すがら、昔よく行った東宝の映画館もどうやら無くなったらしい。あまりあちこち出歩くことはなかったので記憶は曖昧だが、すっかり変わってしまったようだ。そうこうしているうちにバイクが転んでしまったのを目撃。一瞬僕のせいかと思いあせるが、同じく目撃者のは口ぶりで車の無謀運転の影響だったようだと知る。僕は全く見ていないのだが。
リバレインへ足を踏み入れたのは初めてで、高級店が並んではいるもののセールが始まったばかりだというのに閑散としている。空きテナントも多いようだ。東京や大阪の感覚から言えば中心地からすぐの場所なのだが、福岡の感覚では外れも外れなのだから、よほどのことがないと来ないのだろう。7階の福岡アジア美術館。美術館と言っても多目的ホールのような雰囲気。「第20回アジア美術家連盟日本委員会展」では、失礼ながらいかにもアマチュア臭い作品が多いが、なかにいくつか興味深いものもあり。「キラキラ☆チカチカ−光のアート」「南アジアの現代美術−ネットワークから世界へ」でも、いかにも南アジア的な作品が並んでおり、美術というよりはそちらの異国風味の方に関心が向かってしまうので純粋に楽しめたかというと難しいが、いろいろと珍しいものも見れてよかった。ショップやカフェも充実しているのだが、如何せん人がいない。
地下に降りて、ギャラリー・アートリエへ。台湾作家の作品展で、台湾に行った時にも思ったが、作品の情緒性や尖り方、その他感性が日本と非常に近い。近くてしかし同じではないので、それがまた不思議に心に響いてきて、なかなかよい。横にショップやカフェも併設しているのだが、もうすぐ福岡アジア美術館の中に移転するらしい。無理もないか。お弁当の持ち込みが多いとかの貼紙もあって、福岡の人はもうちょっと盛りたててくれないものか。
本来ならリバレインをあちこち見て回りたいところだが、時間がないのでそのまま天神へ。IMSにあるアルティアムで宮島達男「その人と思想」展。Sea of Timeが目玉なのだと思うが、スペースの関係上奥行きがなく、場所が小さいうえにガジェットも50個に満たない程度。さらに外から話声は聞こえてくるわ会場内のビデオ作品の音声も聞こえてくるわで到底静かに観賞できる状態ではない。これはちょっとなあ、というのが正直なところ。展示作品でよかったのは、NA.AR(Rain)。雨の降っているさまがわかりづらかったのだが、人の形がだんだんと消えて回りに同化していくのにはパフォーマンスとは違う良さがあった。過去作品のドローイングなどもあり、さすがに藝大油画出身(受験票もあった)だけあってきっちりしたデッサンは当然かもしれないが、ガジェットの回路図もしっかりしており、さらにプリント基板にいちいち「Time」「TATSUO」などと刻まれていて、ガジェットひとつひとつが作品だという強い意識があるのだと知り少し驚いた。ただ、とんこつラーメンに顔をつけるパフォーマンスは・・・顔をつける瞬間が「死」なのはいいけど、あれは過去作品の焼き直しでしかないし、焼き直しでも進化してればいいが大幅な退化でしょ。地元受けを狙った安直な作品には心底がっかり。あれは誰かが駄目出しすべきでしょう。阿って称賛などしては絶対にいけない。
1時過ぎたので向かいのビブレにあるシアトルズベストコーヒーでベーグルセット500円。中がごみごみしていたので外でのんびり食べた。割とおいしかったですよ。
金券屋で下関までのバス券を購入。回数券で1枚当たり1200円なのに売価は1400円。枚数が捌けないってのはあるんだろうが、よほど競合店が少ないのか。
少し時間が余ったのでもう一度宮島達男を見てバス乗り場へ。通りもんを買ってさほど混んでないバスで下関へ。本来ならバーゲンも見て歩きたかったのだが、時間がないから仕方ない。
下関駅近くのブックオフに寄る予定だったが、閉店していたと知りそのまま妻実家へ。これなら30分後に乗ってもよかったな。海老フライやチラシ寿司などで歓待され、10時前に就寝。