怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

中之島コレクションズ

朝、妻に頼まれた星野源のチケットをとろうとするが、ロッピーは1分で売り切れに。ブリーゼホールの定員がどのくらいか知らないが、やけに人気が出たような。妻に罵倒された。
国立国際美術館。落ち着いてもう一度中之島コレクションズ展を拝見すると、空腹だった時には感じられなかったものが見えてくる。やはりじっくり時間を使わないといけないなと痛感。モディリアニの「髪をほどいた横たわる裸婦」は、じっくり見ると表情や目が素晴らしく絵の前から動けなくなってしまう。モディリアニを好きと思ったことはないのだが、名画とはこういうものかと思う。佐伯祐三の7作品も、改めてじっくり見ると冬のパリの寂寥感や夭折する自分への行き場のない気持ちが見えてくるようで、感じ入った。あと何度見ても素晴らしいのはウォーホールのモンローですね。電気椅子とかもそうだけど、色遣いだけで死の影をあそこまで伝えてくる作家はそういない。サイコロを彫刻の表面に植え付けた分泌物も好きな作品で、なぜあれを分泌物そのものだと思えてしまうのかわからないのに、ほんとうに全く分泌物。奈良美智の長い長い長い夜は、なぜ収蔵したのがあの作品なのかがわからないです。
三越のDMOアートを観賞。印を見ると結構売れているようだ。たしかに9800円なら、ちょっとした飾りくらいだし、気軽に買えるから。ただ、僕としてはどうせ買うなら生涯つきあえるものを欲しいかな。
夕食はサンマと白菜の煮もの。まあまあかな。
夜、金原ひとみ「憂鬱たち」を読む。いつも通りなので意外性には乏しいが、文体のテンポがいい。基本的に妄想を綴っているわけですが、妄想としてのリアリティというと変だけど、その見せ方がいいなと思う。一部阿部和重を思い浮かべる部分もあると思ったが、よく考えると阿部和重って数冊しか読んだことがなかった。