怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

誰そ彼

晴明通からの帰り、昭和町の駅に向かうつもりだったが、ふと気が向いて王子町の商店街を通ってみた。商店街といってもアーケードがあるわけではないし、しもた屋も多い。しかし味噌屋とか浪花ことばせんべい(なんだろう?)を扱っているお店もあったりして、僕の好きな雰囲気のあるところだ。10年くらい前にも来たことがあるはずだが、その時は人と一緒だったのと、せわしないのとで雰囲気は楽しめなかった。そのころはもう少しいろんなお店があったのかもしれない。
少し歩くとお店もなくなり古びた住宅街になってしまうが、夕暮れ時に人の気配をかぎながら歩くのは心地いい。しばらく行くと阿倍野の繁華街にたどりついた。再開発で古い商店街はとりつぶされ、今は大きな建物の骨組みが見える。映画赤目四十八瀧心中未遂でも終盤のシーンに出てきたところだ。僕の心が安らぐところはどんどん少なくなってゆく。なにか居場所をなくした宇宙人のような気分になってくる。他の人はそんなことは思わないのだろうか。思う暇なく忙しくしているのだろうか。そうなんだろうな、きっと。学生時代もそうだが、暇だとろくなことを考えない。僕はろくでなしで、値打ちのない人間だ。