怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

大人はわかってくれない

こういう、中途半端にぽっかりと浮かんでくる休みの日は好き。
朝から伊丹市立美術館に出かける。
初めて行ったのだけれど、すごくちっちゃい。これを美術館と呼んでいいのだろうか。隣の柿衛文庫の方が本体だよな、明らかに。展示も柿衛文庫の方が、僕の趣味ではないにせよ充実してるし。
ついでに岡田家・石橋家の旧住宅をざっと見学して帰宅。まあわざわざ行く必要はなかったね。
午後、「アイム・ノット・ゼア」を鑑賞。ボブ・ディランの伝記映画のような体裁をとっているが、これはあくまでも体裁で、ある時代を生きた男(たち)の人生の一部を切り取った作品だ。ボブ・ディランというある程度知られた男の生涯を題材にすることで、題材と映画との微妙なズレが効果を上げており、そこを狙った作品だと思う。アマゾンのコメント欄はよく見当はずれなものを見かけるが、これも例外ではなく、「こんなのではボブ・ディランを理解できない」「理解できる」「事実と違う」などの頓珍漢なコメントが多い。そうじゃないだろ。これはボブ・ディランについての映画じゃない。役名がボブ・ディランでないのは、ただのギミックではなく、ひとまわりして真意を告げているのだ。これはボブ・ディランの映画じゃありませんよ、ってね。