怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

トリップ

新幹線で福山へ向かう。かれこれ5年ぶりの福山だ。前回何に乗ったのか忘れたが、今日は同行者たっての希望でレールスター。確かに座席はよく、グリーン車の気分を味わえる。1時間あまりで到着。駅前のタクシー乗り場はなにやら工事をやっており、運転手さんに聞くと地下駐車場を作ろうとして城壁を掘り起こしてしまったらしい。保存と開発でもめているそうだが、そもそも福山駅の設置の時点でいろいろあったはずなのだ。
用事はすぐに終わり、車で駅に送ってもらう。そのまま帰ってもよかったのだが、もう2度と来ないかもしれない福山なので駅の周辺をぶらつくことにした。古本買取の文字にひかれて入ったビルの本屋は買取をやっているようだが販売はしてないらしく、無駄骨折となった。ほかに行くあてもないのでぶらぶらと歩く。城の周りだから古くからの街なのだろうが、区画整理のせいか戦災のせいか町並みは整然として面白みはあまりない。極端にさびれた商店街は趣と言うほどのものはない。1件、昔ながらの古本屋を発見し、寺山修二の評伝「寺山修司・遊戯の人」を550円で購入。まあ立ち寄りの記念でもある。オールラウンドな品揃えで、適度に雑然としたたたずまいはありがたいような特色がないようなというところだが、古本屋と言うのはあるというだけでいいものだ。
大して歩いてもいないのにあっという間に1時間がたち、新幹線に乗り込む。帰りは隣席のサラリーマンがうるさく臭いので閉口した。特に年嵩のほうが煙草を吸いにたびたび席を離れるのが癇に障る。たった1時間の乗車中も吸わずにいられないのだろうか。中毒というのは恐ろしいものだ。
大阪駅から阪急に向かう途中の横断歩道で、ベビーカーを押していた女性の股間を中年男が掴んで立ち去った。横断歩道という場所で、しかも股間を前から掴むという大胆な犯行。さすがに注意しようと思ったが、決断できないまま中年男は歩いていった。女性の怒りと驚きの目が印象的だった。せめて詰め寄ろうとでもしていれば私も協力できたかもしれないが、とっさには難しいものだ。