怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

誰そ彼

仕事で豊中あたりを歩く。
このごろは5時を回ると途端に暗くなる。にぎやかな街だと気づかないが、こうした住宅街だと、陽の翳りも、家々の灯りも、心の奥底に迫ってくる。
見知らぬ町、見知らぬ道路。角をまがった先に何があるのか何がないのかわからず、ただ歩く。民家の塀に貼られた英会話の広告ポスターでさえ、何か意味ありげに見えてくる。家の中では普通の人が普通の生活をしている。それはわかっている。それなのに、そこに普通の人がいるという確信がどうしても持てない。
しかしやがて小さな異界めぐりは終わる。もうすぐそこは駅前だ。日常が始まる。