怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

新宿で会いましょう

夕方新宿へ。大戸屋で四元豚の蒸し鍋。入った時には空いていたが出るときは空席待ちになっていた。会計で直前のおじさんがもたもたすることこのうえなく、さすがの自分も内心イライラした。
新宿ロフトへ。物販でカフカ鼾のCDがあるかなと思ったらジムのアナログがメインの模様。
椅子でレモンソーダを飲みながら開演を待つ。それにしても安っぽいな、コカコーラの紙コップで飲むと。
今日のジム・オルークとジェファーソン台車はメンバー構成などは非公表のまま当日を迎え、いつもの顔ぶれなのかも思っていたら全くその通りだった。しかし名義が違う以上志向性が違うのは当然で、名前からしてサイケなのかどうかはともかくロック的なのだろうという予想さえ外れていなければそれでよかった。
幕が上がってしばらくギターソロインストが続く。どう聞いても生演奏なのだが姿がない。ようやく上手スピーカー裏で弾いているのを確認できた。このイントロが素晴らしく、その後のライブへの期待が高まる。そしてジムが出てきてほかの四人、須藤石橋山本波多野も持ち場につく。予想通り、そして期待通りロック色の強いバンドサウンドでジムのボーカルが存分に聞ける。こうしたライブ、以前聞いたのはいつだったろうか。少なくとも数年は経っているはずだ。アンビエントでドローンなジムもいいしサポートに徹するジムもいいが、やはりマイクを前にシャウトしギターをかき鳴らすジムはいい。にもかかわらず、ジム自身は「自分の声嫌い」と発言しリヴァーブをかけるようPAに指示する。そうなのか。いい声だと思うのだが。ほぼパーマネントに活動しているといってもいいこの五人、呼吸が合わないはずがない。どういったタイプの音を出そうとも完璧にまとまった音塊が産まれてくる。4000円のチケット代は安くはなかったが、このライブなら文句はない。あるとすれば50分ほどで終わってしまったことだろうか。
対する戸川純。齢を重ねた姿だが、時折小首をかしげて右斜め上を見上げ考える仕草などはまさにあの戸川純にほかならない。
僕は戸川純が嫌いなわけではないのだが、あまりにサブカル勢に神聖視されているのに嫌気して敬遠してきたところがある。なので曲をそう知っているわけではないし、まして今日のようにレア曲を増やしてきたとなれば尚更のこと。とはいうものの、動きや喋りが危なっかしいのにもかかわらずひとたび曲に入れば凄みのあるボーカルを放つ姿はさすがの一言だった。
最近はVampilliaでゲストボーカルとして参加したlilacをよく歌っているようで、今日も披露。メロディラインが弛緩しがちなのでバックサウンドがどう緊張感を保つかがカギのような曲で、ギターのリフはよかったと思うがやはりオリジナルには優れなかったかと思う。そのうちまた共演してください。
2マンだし開演時間から見ても1時間ずつかなと思っていたらこちらは100分ほどのライブ。思いがけず遅くなってしまった。