怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

豊川座敷ソロ@神戸マージービート

kikotsu2012-01-17

朝からCDケースの整理。前から思っていたけど、トレイの爪は透明のが割れやすいなと思う。白はほとんど割れない。黒はたまに割れる。なぜなんだろう。整理しているとすっかり忘れていたアルバムが出てきたりするけど、処分はできない性格です。
お昼は妻と相談の上ジャンカルドに。妻はニョッキが食べたいとAコース、僕はBコースで。最初の前菜に、生エビを岩塩に載せてレモンの泡で包んだ物が出てきた。ピンク色の岩塩と泡のとりあわせ、そこから頭と尻尾をのぞかせるエビの見た目が抜群に綺麗。食べてもレモンと塩が効いていておいしい。これだけで700円の価格差は埋まった気がする。パスタはイカスミの平打ちをボンゴレロッソのアラビアータ。これも絶品。イサキのグリルといい仔牛のトマト煮込みもおいしかったし、最後のデザートもマシュマロを練り込んだものでこれまた。今日は珍しいものがたくさん出て、満足度高し。お店も繁盛しているようでなによりだった。店員さんもだいぶ慣れてきた感じだ。音楽はジム・オルークなどがかかっていて、有線だとは思うがもしかしてシェフの趣味かなあ。料理とは少し趣が違うが、お昼の軽い雰囲気にはいいと思った。
夕方神戸へ。豊川座敷くんに出る時間を問い合わせていたら丁寧な返事をもらって、実は急遽休みになったから大丈夫だったのに申し訳ないけど、7バンド全部見るのはしんどいのでありがたかった。中盤から行けばいいやってことで。
バーニーズとブルックスブラザースとシップスを巡回。バーニーズの店員が、さほど声をかけるでもなくしかし何か聞かれたらすぐ対応できるような絶妙の間合いで待機しているのがよい。今日は買いたいものは無かったけど、店員の質の高さは折り紙つきだな、ここは。
マージービートへ。入ったらちょうどメシアと人人だった。時空を超えた感じのボーカルに神経をやられそうになったが、よく聞くと演奏はしっかりしている。せっかく演奏はいいのに、ボーカリストを入れるとかインストで行こうとかそういう発想はないんだろうか。ベースとドラムの人は納得してるのだろうか。
次がぐうたら狂。うまくはないんだけど、見せ方がいいので楽しめる。いいんじゃないか。途中、客がモニターをひっくり返してギターと乱闘になり、ステージから降りていくあたりとか最高。離れて見てると面白かった。そこもふくめて楽しいライブだった。
楽しいのはいいんだが要は酔っ払いがいますというところまで考えてなかった。次の豊川座敷で途中ところどころに奇声が入るのはあんまり楽しくなかった。そうか、そうなるよなと今更気付いて。ただ、演奏自体はよかった。状況にいらついてるのは伝わってきたけど、そこを演奏でなんとかしようという感じで、ギターの細かいフレーズが毎回違っているけど、それも今回良かった。僕は酔っ払い自体は割と好きなんだけど、目の前でいいライブをやっているのにそれをわからない酔っ払いは気の毒だなとちょっと思った。今日のラインナップがとりとめなさすぎるからこういうことも起こるのかなと後で思った。
次が四万十川友美。だいぶ前に聞いた時は、日本の正統なアングラフォークだなあと思ったけれど、そこから崩しに入ったのかなあ。いい崩れ方をしてる。どう表現したらいいのかわからないけど、一種ノイズ寄りになったというか。それともこっちが聴き方を分かってなかっただけかなあ。これはまた聴いてみようかなという気になった。
最後はザ・トースターズ。店名どおりのバンド。半分くらい聞いて帰った。
今日ははぐれ者対決という意味不明の企画で、どっちがカッコいいかとかいう全く興味のない切り口。これ四万十川さんが考えたのかなあ。幻滅する。澁澤龍彦が何かのエッセイで、初期作の「異端の肖像」について「異端という言葉を使ったことを後悔している、その後は一度も使ってない」という意味のことを書いていた。全くその通りで、「異端」とか「はぐれ者」なんて表現者が使うべき言葉ではない。はぐれ者であることに存在価値を見出すようになったらアングラのためのアングラじゃないか。