怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

早めに阪神から山陽電鉄で姫路へ。かなり熟睡し、姫路に着いたのになかなか気づかなかった。危ない。

寝起きなので方向感覚もいまひとつで、しかも山陽姫路が初めてなので変な方向に歩きかけた。まあそういうのが旅の楽しみなんだけど。

まずは事前情報に従って、タコピアのたこ焼き。名前がキラキラしているがフードコートみたいな店で店員さんもおばちゃん達である。値段はそこそこする。ふんわりして味はまあおいしい。なるほど。とりあえず一つクリアだ。

さて姫路散策と思ったところ、駅前地下街に日本酒の店を見つけた。蔵元が運営するアンテナショップで試飲もできるお店。試飲といいつつ、先客のおばちゃん2名はカウンターで話し込んで酔客っぽい。僕もせっかくなので適当に1杯。日本酒が売れないとアンテナショップの意味がないだろうし、買ってあげたい気持ちもあるが、なんせ暑いし明日のこともあるので重い日本酒は持ちたくない。飲むだけにしておいた。

そこからは酔いも手伝っての徘徊。暑いのでついつ

い日陰を探してしまうのが難点だし、姫路は大空襲もあったので焼け跡が碁盤の目に整理され、情趣はいまひとつだが、そこから70年以上の月日が流れていれば面白いものはたくさんある。駅前から伸びている商店街の移り変わりもそうだし、反対側にある飲屋街のくたびれ具合、さらに外れた地域に行けばなんだかよくわからない建築物も多々ある。こんなに姫路を歩いたのは初めてだったが、思った以上に楽しかった。暑かったこと以外は。

そろそろ時間も迫ったので、えきそばにも行ってみる。これも事前情報。そばの出汁に中華麺というのが売り物で、戦後の工夫が生み出したものらしい。味はまさにそばの出汁に中華麺というほかなく、美味しいのかと言われれば正直おいしくない。まあ一度は食べておこうかというものだ。

ホテルに荷物を置き、目指すは手柄山。少し早めに着いて、これも事前情報に基づいて手柄山を散策する。水族館だのが山の傾斜を利用して建てられている、華やかりし時代の娯楽ゾーンだ。建物がどことなく昔の近未来を醸し出しており、いわばみんぱくとかそういう雰囲気だ。今は閉鎖された回転展望台の喫茶室にはぜひ行っておくべきだった。いまさら後悔しても仕方ないが、行ける機会は何度もあったはずなのに。公園ゾーンもちょっと怪しくて、まあまあ満喫。地元の人には不人気だったりするのかもしれないが、できれば残してほしい。

姫路文化センターに戻りつつ、東京からのワゴン車を発見。これで来たのかと思うとちょっと興奮する。

今日のイベントはゑでぃまぁこん主催の「ぎゃふん!」。コロナ禍で一旦延期になってから悲願の開催。本来の4/29なら行けてなかったから、個人的にはこれでよかった。この姫路文化センターが取り壊されて移転新設されるというので企画されたそうだが、中の内装がなかなかで、たしかにこれはもったいない。同じものを再現すればいいというものではなく、時代がついてるのがいいわけだし、といっていつまでもこのままというわけにはいかないんだろう。よそ者があれこれ言うことじゃない。

ロビーは見知った顔がちらほらで、遠征組がだいぶいるようだ。大半がベアーズ関係だけど。中には東京からIさんも来ており、予想はできたはずだけどびっくりした。元気だなあ。

ゑでぃまぁこんはもちろんフルバンド編成。演奏はいつも通りだが、やはり違うのが音の鳴りで、ホールならではの音響で聞くゑでぃまぁこんは一味違う。

続いて燻悠里。完全にいつも通りで、これを大ステージでやってるのがまたすごい。気負いとかそういうものが一切ない。いやはや。

最後が坂本慎太郎。僕にとってはゆらゆら帝国以来の生演奏だ。ゆらゆら帝国末期のスタイルからさらに浮遊感を増して空中を漂う音楽。席を減らした空虚なホールが実によく似合う。1時間ほどだったと思うけど、あっという間に終わってしまった。

姫路まで遠征というのはどうかと思ってたけど、その価値のあるイベントだった。チケット争奪戦の嫌いな僕にはぴったりだったかも。

ホテルまで歩き、簡単に荷物整理などして、夕食へ。

姫路タンメンという店でタンメンと餃子とビール。店が完全にまわっておらず、注文するまで延々待たされた。ほかに行けばよかった。

あとはまた徘徊夜は夜でまた楽しい。夜の姫路。泊まったからこそだな。