怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

早めに起きてサクサク支度。やればできる。充電も完璧。さすが真新しいケーブルだ。ところでこのホステル、無料で端末を貸してくれるので、iPhoneの代品として持ち出すこともできたのだが、なにせAndroidなので皆目使いかたがわからず、結局恩恵には与れなかった。

いいホステルなんだけど、僕にはオシャレすぎるし、スタッフも若いひとが多くて仕事後に話し込んでたりするのを遅く帰ってきた僕が邪魔する格好になったりと気をつかうことが多く、次回以降は候補から外す方向かなあ。場所はいいんだけど。

東京駅で荷物をコインロッカーに放り込んで、今日は東京都現代美術館。以前とは違い、東西線から向かう。このルートは初めて。東京を離れてからも土地勘は上がってる。まずローソンで軽い朝食と時間調整。

歩いて東京都現代美術館

まず「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」から。導入のTHE COPY TRAVELERSがいい。制作風景の映像が流れてて、小気味好く感覚的に次々とコピーされてゆく様子は目が離せない。

三宅砂織は何度も作品を見ているけれども、ここへきてようやく作家の意図が掴めたような気がする。広い展示室一室をまるまる使えたことが大きいのだろう。僕もステップアップしたわけで、ちょっとうれしかった。

吉増剛造プロジェクトはもう吉増剛造の存在感がひしひしと巨大で、霊的な存在ですらある。彼岸のような展示。

次にコレクション展。東京都現代美術館としては珍しいタイプの展示だったが、なかでホンマタカシの「Camera obscura studies」が見ものだった。また、オノ・ヨーコの展示が外のWish Treeに続いていた。そういえば明日は12月9日なのか。もちろん僕も短冊をしたためた。

最後にダムタイプ。こうなってしまうよなという意外性のない展示。そういうもんではないし当然なんだけど、でも刺激が少ない。帰ろうとするところで、コインロッカーからはみ出たヒモが下のロッカーに挟まって身動きが取れず。平謝りでなんとかしてもらった。ご迷惑おかけしました。

清澄白河の古本屋をのぞいて、根津のH.B.nezuへ。「Eclipse」という、若い作家の意欲的なイベントで、こういうのもありかと。

ワタリウムでフィリップ・パレーノ展。ワタリウムらしい、軽やかに楽しめるタイプの展示。

新宿ブックユニオンで魚住英里奈さんの写真が載っているZINE、というには立派な「Tokyo Street Vol.2」を購入。知ったきっかけはもちろん魚住さんだが、そうでなくても魅力的な写真だ。今日は魚住さんのライブに行くので、この本にサインしてもらおうという胸算用だが、僕のことだから言い出せない可能性もある。せっかくディスクユニオンに来たのだからいろいろ見たいところだが、時間がないのですぐ高円寺に向かう。

とよんちに立ち寄って、アニマル洋子といういつものコース。

そして、前から気になってた、アニマル洋子向かいの天王というラーメン屋さんに勇を奮って入ってみた。生姜醤油ラーメンというのが名物らしい。店主は無口で黙々とラーメンを作り、スタッフも基本的に無愛想。それでいい。生姜醤油ラーメン、ちょっと驚きのおいしさ。客の気を引く工夫のない店がやっていけるには理由があるのだなと思った。そして、てっきり

さてU-haで魚住英里奈とおーたけ@じぇーむすのツーマン。今日は交互に曲をやるらしい。この1曲づつのスタイル、アーティストの世界に没入できないので僕はあまり好きではないのだが、歓迎するひともいるのだろう。

仲のよい良い二人、和気藹々とした流れで、前回の魚住さんの印象とはだいぶ違うが、これも魚住さんだ。とはいえ、ツーマンで長時間魚住さんにひしひしと浸ることを想定していたので、面食らったのも事実。まだ2回目なので、変な思い込みがあるんだなと気がついた。あと、熱心なファンが多いようで、その雰囲気も、まだ二度目の自分には違和感がある。ていうか、何度目でもたぶん慣れないだろうな。

とはいえ、そこは魚住さん、歌詞が素晴らしくてエッジが効いているから不満があろうはずがない。いいライブだった。おーたけさんも2回目か。こちらも聞き応えがある。

個人的に残念だったのは、見てるうちに、ポスターをちゃんとホステルから持ち帰ったかどうか心許なくなって、心配でならなくなったこと。そんなの考えてもしょうがないのに、そもそも忘れたかどうかも不確実なのに、それでせっかくのライブで気もそぞろになるほうがもったいない。でもそれが僕の性分だから、もうしょうがないんだよなあ。ベッドの上に置いたまでは覚えてるけど、コインロッカーに入れた記憶がないんだ。

終演後、気になってた「1037日」も無事入手。ASA-CHANGも好きな自分にとっては必携の音源だったからうれしい。まあ魚住さんの音源は全部必携だけど。

そして前回買った音源で焼けてなかったものを無事交換していただいた。やっと聴けるぜ。(と思っていたら、どうやら魚住さんのPCドライブが壊れていて、その交換品も焼けてなかったことが後日判明した)

Tokyo Street Vol.2に魚住さんのサインをいただいて、大阪来てくださいねとダメもとでお願いしたら、ベアーズ行きますといううれしいお返事が。衝撃だったのが、対バンが豊川座敷さんだということ。さらっと言われるのが衝撃だった。

ざっしーライブやるんだと何度も呟いて、魚住さんに「ざっしーって……」と苦笑されたが、もうなにもかもわからなくなるほどの衝撃だった。目の前にいるのは魚住さんなのだから、魚住さんに向かい合うべきだとわかっているつもりだったが、それも消し飛んでいた。座敷くんはやめてなかった。音楽をやめられる奴じゃないとは思ってたけど、ちゃんと帰ってきてくれた。しかもベアーズに。そして、魚住さんと対バンで。

魚住さんに、大好きな弾き語りとして座敷くんの名前を挙げたのを、覚えててくれたのかはわからない。覚えてたとしても気に入ってくれたのかもわからない。今回の対バンと関係あるのかもわからない。でも確実に言えるのは、これが運命だってことだ。運命、それ以外にあるか?

衝撃でくらくらしつつ、U-haを出た。

時間があるので、新高円寺の駅近くにある、花の木というお店で名物らしきボルガライスというのを食べる。夜行バス前には炭水化物と決めてるので、これはギリギリ炭水化物だし、ちょっとおいしそうだ。まあ想像どおりの味で、リピートしたいとまでは言わないが、悪くなかった。

東京駅でコインロッカーを開けるとポスターがあった。ホステルのひと、お騒がせしてごめん。すいません。

余裕をもってバスに乗り、これでまたサヨナラ東京だ。また来るからな。