怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

春の東京1日目

夜ぜんぜん寝付けず、1時間おきに目が覚める。いかん。いかんと思うが、寝坊恐怖症でこうなってるからどうしようもない。

朝はちゃんと起きれたが、明らかに寝不足。やれやれ。そうそう寝坊なんてしないし、飛行機じゃないんだから多少寝坊してもいいのに、心配性すぎる。

余裕をもって駅に行き、新大阪へ。

新幹線はいつもの席を取れず、そのせいでもないだろうがろくに寝付けず、といってもたぶんうとうとはしてるのだが、熟睡感がないから寝不足は解消せず。辛い。

品川から恵比寿経由で六本木へ。ほぼ開館時刻に森美術館に入館、「六本木クロッシング」を見る。チケット売り場に行列ができてて一瞬びっくりしたが、新北斎展のほうでした。

六本木クロッシングは毎年やってる割にこれで2度目。つまり、たいして興味を持てないことが多くて、実は今回もたいして変わりない。そこをあえて行ったわけだが、やはり感想は変わらなかった。結局森美術館のキュレーションが合わないんだな。ダメとは言わないけど。表面的で派手さが目について浅くて押しつけがましい、そんな森美術館が嫌いなんです。所詮は観光客向けのスペースでしょという、これは先入観ではなく実感。日本の若手作家から選んでいながら、見てるところが僕とまあまあ違うし。作品としては、マテリアルを押し出した目【me】の「景体」や青野文昭「復元」が印象に残るのと、万代洋輔「蓋の穴」、田村友一郎の「MJ」だろうか

その後665とピラミデを周回。

バーガーキングで昼食。平日なのでサラリーマンなどが多い。

銀座に移動し、第一生命ギャラリーで「CONNECT VOCA!」展。ちょうど谷原菜摘さんが来ており、展示されている「穢土」の説明のきれぎれを立ち聞きできたのはいいが、邪魔をするわけにいかないので肝心の作品はしっかり見れないのが残念。これがVOCAに出品されていたのは僕もよく覚えている。

今回の展示で今一番のビッグネームといえば蜷川実花だろう。実際作品も良い。しかし僕の好みは齋藤芽生「蜜愛村」。ストーリーと深度が圧倒的。中谷ミチコのネガティブな彫刻と言える作品も印象的だった。アンケートに答えてVOCA展のチケットをゲット。VOCA展って招待券多すぎないか。そういうものなのか。

その後、阪急メンズ館に移転したというタグボートを訪問。以前どこにあったか知らないんだけど。展示は完売作家の異名を取るという杉田陽平。ふむ、これが売れるんなら僕の好きな作家が売れるわけがない。

そういうわけで有楽町の阪急メンズ館というところに初めて行ったのだが、梅田のそれよりだいぶくたびれたもののようだ。これ、購買意欲が出るのかなあ。僕が言うなって感じだけど。服飾だけでなくレコードやおもちゃも売っていた。レコードはファッションじゃねえんだよと毒づきたくなるが、まあファッションですよね。

その後ガーディアンガーデンで第20回写真「1_WALL」展。とにかく平本成海の世界が圧倒的。この人には何が見えてるのだ。写真展で平然とこれを出してくるのも怖ろしいのだが、こうして選考に残ってるのも大したもの。別の作品も見てみたい。ほかには石川清以子の視線もよかった。流れで、リクルートビルにあるクリエイションギャラリーG8。ここは初めて来るなあ。「光るグラフィック展2」という企画で、まあ総体としては仮想空間をフィーチャーしたよくあるやつで、あまりパッとしない。エキソニモほか、いくつ惹かれる作品ありという程度。

そこからGINZA SIXの塩田千春。見る前はGINZA SIXかよ、ケッと思ってたのだが、これがなかなかいい作品で、他のアート作品とは一線を画す。巨大な吹き抜けに浮かぶ6艘の舟と糸で表現した雨が圧倒的。商業空間に飲み込まれない見応えはさすがというかなんというか。

THE CLUBでデイヴィッド・ホックニーと福田平八郎。ホックニーに惹かれて見に行ったのだが、iPadで書かれた近作はさすがのセンスを見せていたが、それ以上によかったのが福田平八郎。色彩感覚と線のセンスは今も新しく、これは意外なほどよかった。

銀座地区の最後はAKIO NAGASAWA森山大道。重い荷物を背負いながらなので、すでにヘロヘロである。しかも寝不足だし。

ようやく16時になったので、今回の宿泊先ヒロマスin神田にチェックイン。できればライブまで終わってから夜中にチェックインしたいのだが、1623時のみチェックインということだから仕方ない。ライブ終演時間にヒヤヒヤしたくないし途中で帰るなんてもってのほか。仕方ないだろう。

ヒロマスはだいたい予想通りのホステルだった。思ったより新しくてきれい。4階建で階段しかないのは面倒だが、どうしても無理ってほどでもないから大丈夫か。あとは同宿者のマナー次第。フロントの感じはよくないが、変にフレンドリーにされるよりはいいか。

荷物だけ置いて近くのギャラリーαMとカンザンギャラリーへ。ギャラリーに行くついでにチェックインと思えばそう悪くはない行程かもしれない。KANZANでは野村恵子 「山霊の庭 Otari – Pristine Peaks」をやっていた。山村に入って撮るという試み自体はよくあるが、清新な表現にハッとさせられる。いい写真でありいい作家であると思う。

日比谷線で八丁堀まで戻り、日動コンテンポラリー。タワン・ワトゥヤというタイの作家による、「クイーン」と題された個展。タイトルどおり、ミスコンの各国代表を描いた連作なのだが、独特の水彩デフォルメを経て描かれた百数十枚の絵は、奇妙な同質性と微妙な差異を示す。絵に込められた悪意と笑い。前にも作品は見ているはずだが、こうしてみるとなかなか。

少し早いけど今日はこれで切り上げて、新宿で金券ショップに行く。思った通りマクドの券が値下がりしてるので1枚買うなど。500円でグランクラブハウスを食べれるなら悪くない。しかし岡上淑子は見つからず。おそらく招待券はあまり出てないのだろう。当日券で入るか。

とかやってるといい時間になっていて、新宿モーションへ移動。今日はティーンエイジャー・キックアスの企画で、フロアライブかつ真ん中に機材を置いて外周の客に向かって演奏するというもの。入ってみると、結構機材が場所をとっていて、だいぶ窮屈な感じになりそう。

最初が、これが初ライブというUlulu

次がちょっと久しぶりの錯乱前線。元気のいい野武士さがあって、やはりいいバンド。エレカシ宮本を連想させるし、たぶん影響を受けてるだろ。

3番目がMr.seaside。今日のライブはあちこち場所を移動して聞いているのだが、ステージに入ってしまうと明らかに音がこもってダメ。フロアで聞くと目の前の各楽器の音が極端に大きくなる。音にうるさい僕のことだから、これはかなり厳しい。雰囲気はかなり好きなんだが、音はたしかに難しい。でもこれPAでなんとかなるもんじゃないし、それを承知で楽しむもんだよな。企画した大須賀くんは楽しそうでよかった。大須賀くんは才能があって熱意があって、でもメンバーが辞めて入ったメンバーがまた辞めて、大変だなと思うが、なんとかこのTeenager Kickassを続けてほしい。いいバンドなんだからさ。

最後はそのTeenager Kickass。感傷も込め、しかしただ単にいいライブ。企画は面白いが、次はいい音で聞こう。

終演後、最新の音源「火焔」を買った。また大阪来てくれ。

正直、この体調でなければもっと楽しめただろうが、寝不足で頭が痛くてどうしようもない。久しぶりにひどかった。

もうこれはライブ後にビール飲むとかいう状態ではなく、前回ふられた岡むら屋で肉めし。塊肉と豆腐などの煮込みで、思ったより味は濃くない。悪くないな。100円引き券をもらったのでまた行くか。今度は煮卵でも入れよう。

あとは宿に帰るだけだが、とにかく寝不足で頭が痛い。神田から夜道をふらふら歩いてると、この時間でもまだ空いてる店があったりで、まあ悪くないね。上野はコンビニくらいしかなかったから、それに比べたらマシ。

宿に戻り、明日の予定など考えてから0時前に就寝。さすがにすぐ眠れた。