怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

いくつものライブが重なってた今日だけど、気軽に行けるところになってしまった。つまり吉田寮。またか、てとこだけど、もしかしたら二度と行けなくなるかもしれないのだ。
その前にARTZONEに立ち寄って松田修「リビング・メッセージ」展。これが滅法面白かった。生と死というテーマ自体は珍しくないし、そこにユーモアを持ち込むのもよくある手法。しかし、生と死を茶化し笑いながら、どこか醒めた目で見ているその視線は独特だ。過剰に笑わせることなく、シリアスにもなりすぎず、心に入ってくる程度を知っている。
歩いて吉田寮に向かうついでにロマン商店に立ち寄り物色。いくつかよさそうなものもあったが、荷物になるのでやめといた。
吉田寮に着いて、会場は今回も吉田寮食堂だが出店は少ないのでライブスペースはゆったりしてる。今回の主催は村屋ではなく寮生のようで、吉田寮の状況説明とカンパについては何度か説明があった。僕は多少関心はあったつもりだが、思っていた以上に予断を許さないようで、ほんとにこれは厳しいかもしれない。寮生とて一枚岩じゃないのは当たり前で、その上でやっていかないといけないのは相当厳しいだろう。でも、今の寮生が頑張らないと吉田寮は終わってしまう。頼む。
ライブは2番目のリリィズから。濃緑色のワンピースにギターを提げる西之原由貴。この絵面が最高にいいのだ。そしてその絵面にぴったりのレトロでドリーミーなロックンロール。これだ。ライブは少ないバンドだが、なんとかこの調子で。
次は吉田寮ガイドツアー。吉田寮を知ってほしい助けてほしいというのがこのイベントの趣旨の一つでもあるから、僕ももちろん参加。過去最高という規模になったらしい。取材も入るので映ってもよい人はそちらにということだったが、ビールと麻辣ピーナッツにより赤ら顔だったのでやめておいた。
吉田寮には3度泊まったことがあるので、ある程度は中の様子も知っている。しかしただ泊まったのとガイドツアーではだいぶ違うわけで、ほうほうと頷くことはいくつもある。玄関で将棋指してる寮生に話しかけられたのもツアーならではだし、寮で飼われている動物たちの今昔をまとめて聞けたのもそう。良い材木が使われてるのはしげしげ見てわかった。2階のベランダがあること、樹木が倒れかかっていること。車庫証明が出なくなったことも、交渉の状況も。案内してくれた若い寮生(院生のようだ)の部屋はなんと梶井基次郎の部屋だったとのことで、これはまさに文化遺産ですらある。有意義な小一時間だった。
次のライブは河内宙夢&スペースドリーマーズだがふらふら聞き流して日本酒(香取)を飲んだりする。これはこれでいい。
ザ・パンプキンズはリリィズのベースが昔からやってるバンドのようで、これも結構よかった。
本日休演を聞きながら魯肉飯。食べたいと思いつつこのタイミングだったのだが、これはちょっと残念というかなんというか。ご飯も肉も冷めてるとか肉がほとんどないとかいろいろあるけど、こういうもんなのか。味そのものはよさそうなのに残念。
そしてメインアクトの大友良英。短いノイズを強烈に叩き込んできた。いろんなタイプの音楽ができる人だけど、今日はこれがぴったり。MCでしきりに「吉田寮でやりたかった、やっとオファーが来た」「今度恵比寿でやるライブきっとギャラ出ない」等々話しており、実行委員への遠回しな気遣いだろう。
続くスズメンバは急遽 with 大友良英で。むうとんは知ってるが曲は知らないそうで、最初は試すように合わせていたが中盤から全開。プロの技を見せつけていた。
ライブはもう少し続くが、僕はここで離脱。楽しい夜だった。