怠惰な日々

 *blogではありません。日記です。

昼から京都へ。建仁寺両足院にてキョートグラフィーの中川幸夫「俎上の華」展。去年のこの会場は荒木経惟だったから、路線はよく似てる。展示方法もほぼ同じ。この工夫のなさがキョートグラフィーらしい。その上で言うと、これはとても良かった。独創的な生け花をとらえた写真の数々は、死にゆく花を別の姿で活かすという意味合いを持っている。輪廻転生という哲学によって人生の終着地である死を生の前段階に変換した仏教の場は、メメントモリの場としてふさわしい。茶室に設えられた花器には、会期の初めに活けられた百合があった。咲き誇った百合は萎れ茶色味を帯び初め、花弁のいくつかは無残に落ちている。これもまた、活け花というものだろう。美しい時期では真価はわからない。腐り落ちていては美しくない。会期半ばのいまが丁度見ごろだろう。この茶室、見飽きることがなかった。
堪能したのち、KG+の蜷川実花ポラロイド写真展「レプリケーション」へ。ノースフェイスの店舗3階がコンクリートのハコになっており、イベントスペースとして使ってゆくようだ。作品はポラロイド風のもので、サインなし落款入りのエディションフリーの模様。だから割安なのだろうが、10年ほど前はその倍くらいの金額でエディション15くらいの数倍大きな作品が買えたと記憶しているから、だいぶ高騰しているのだろう。
100000tアローントコの店頭箱から、ユニコーン「おどる亀ヤプシ」、加藤亮二「名盤」、フジロッ久(仮)「超ライブ」、長野雅貴「、を打つ」、クライングゲームサントラ各200円。
店内でテニスコーツ「タンタンテラピー」1000円、ノアルイズ・マーロン・タイツ「ギフト・フロム」1200円を購入。
三条の商店街をネガポジまで延々と歩くいてネガポジへ。広いアーケードで往時は賑わったのだろうが、今は少し寂しい。平日で早い時間ならはもう少し開いてる店もあるのかもしれない。気になる店はやはりニシカワという傘屋。高級品や古くさいものばかりかと思いきや、お手ごろ価格も新しいものもあり、僕もなにか買えそうだ。長傘がよいがせっかくの傘を盗まれるのが怖いので折り畳みがいいだろうか。いつか買いに来たい。
延々と歩いたが、楽しい道中だったのでさほど苦にはならない。ただ、出演の顔ぶれと客数の多さから、珍しく椅子は少ししか出てなくて、それでもなんとか確保。スピーカー前の席でメシアと人人の轟音は辛かったが、ライブは当然鉄板。
次がHYPER GAL。
3番目がsupersize meで、ドリーミーなシュゲーザーサイケでやはり良かった。どこかで1stアルバムを見つけないと。
4番目はザ・リリィズ。ほとんど会うことも一緒に練習することもできない環境はもったいないのだが、そこは事情があるから仕方ない。でも西之原さん関西に帰って来ればいいのに。
最後がもちろん主役のエレファントノイズカシマシ。ライブの構成は当たり前だけどベアーズと同じ。それにしても剤電さんがいつの間にか前に前に出てフロントを仕切るようになって、片岡さんが屈伸をしなくなって、バンドとしての統一感は揺るぎないものになった。僕はこの変化の過程を見ることができたことは。昔のノイカシをまた見たいという気持ちもあるのは事実だが、懐古趣味が似合うバンドでもないだろう。これからもどんどん変わってくれるだろう。はずだ。
出たら西之原さん親子がいらっしゃり、うまいことを何も言えない僕ですが楽しかった。